レクサス「高級SUV」のド派手カスタム仕様お披露目!「LX600」で過酷競技にJAOSが参戦する理由とは

LX600にはどのような改造が施されているのか

―― 世界一過酷なオフロードコースといわれるバハ1000対策としては?

バハ1000は1300kmもの距離を一昼夜で走る過酷なデザートレースです。

 同じ砂漠のレースでもダカールラリーとは違って大きな石や岩があちこちに転がっている荒地を一気に高速で駆け抜けるレースとなります。

 私たちがエントリーするのは「ストックフルクラス」(市販車無改造クラス)でエンジンは基本的に純正です。またサスペンションも純正ですが追加するのはOK。

 車高はボディリフトによって5インチ(約12.7センチ)ほど上がっています。

 タイヤはトーヨータイヤのオープンカントリーの35インチをはいていますが、この35インチのタイヤを納めるための改造およびボディの強化をしているといっても良いかもしれません。

車高はボディリフトによって5インチ(約12.7センチ)アップ。タイヤはトーヨータイヤのオープンカントリーの35インチを装着(撮影:加藤博人)
車高はボディリフトによって5インチ(約12.7センチ)アップ。タイヤはトーヨータイヤのオープンカントリーの35インチを装着(撮影:加藤博人)

―― SEMAの会場で事前車検を受けたと聞きました。

 バハの主催者であるスコアインターナショナルの担当者がブースに来てくださり主にロールケージなどの安全装備を確認いただきました。

 というのも我々は今回、FIA基準に則ってロールケージを製作しましたが、スコアはアメリカの組織なのでインチ基準のパイプを使用するのが前提でした。

 そのあたりの基準について事前にメールで質問しておりましたが、現場のやりとりでは「SCOREよりFIAが厳しいからFIA基準であれば大丈夫」と太鼓判を押してくださいました。

―― 2022年の目標を教えてください。

 まずはバハの舞台に立って、走り始めることですね。

 出たばかりのクルマでもありマシン作りに時間がかかったこともあってプレランもできていません。

 そしてナビは3人用意していますがドライバーは能戸知徳選手1名となります。

 ドライバーは「完走」を目標にしていますが、初出場、初めてのクルマで1300kmのオフロードを走ることはかなりハードだと思っています。

 2022年がプレランで2023年が1回目くらいの気持ちでいこうと思っています。

「足らないところは何か?」12時間でも走ることができれば、いろいろな問題点もたくさん見えてくるでしょう。

※ ※ ※

 最後にドライバーである能戸選手は次のようにコメントしてくれました。

「2022年で55回目を迎える歴史ある世界屈指のデザートレースに参戦できることを嬉しく誇りに思うのと同時に責任ある職務を全うしなければならない緊張感に包まれています。

 そのなかでも最大限に自分のパフォーマンスを発揮し、長い長いレース時間になると思いますので、一瞬の速さよりも一定のペースを守って走ることに専念したいと思います」

 JAOSが初めてエントリーするバハ1000のスタートは11月18日(現地時間)。

 今回、4輪車で日本チームとしてエントリーするJAOSとLXの健闘を祈るばかりです。

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Writer: 加藤久美子

山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。

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