もしパトカーが「事故起こしたら」誰の責任? 事故処理する側のトラブルはどのように対処されるのか
白黒パトカーではなく、覆面パトカーとの事故ならどうなる?
当然のことながら、覆面パトカーによる事故も「国家賠償法」によって補償されることになります。
事故を起こした相手が公務中かどうかであるかが重要であり、警察車両の種類が問題となることはまずありません。
ただ、覆面を含むパトカーは、緊急走行時に制限速度の超過や赤信号への侵入などが認められている点が一般車両と大きく異なります。
一般車両による事故の場合、制限速度の超過や赤信号への侵入などが認められると、当該車両の過失割合が増すことになります。
パトカーによる緊急走行時であればそれらの行為は適法となりますが、通常走行時よりも多くの危険があることはいうまでもありません。
そのため、緊急走行時による事故の過失割合については、そもそも緊急走行をすること自体の正当性が焦点となることが多いようです。
一方、緊急走行時でなければ、過失割合は一般車両と同様の考え方で決定されるケースが一般的です。
これは、パトカーなどの警察車両であっても、通常時は一般車両と同様に各種法規を遵守する必要があるためであり、当然のことといえます。
このように、覆面パトカーによる事故であっても、通常のパトカーと同様に対応されることになります。
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「国家賠償法」によって補償がおこなわれるため、これまでは任意保険に加入していない警察車両も多かったといいますが、最近ではほとんどの都道府県警で任意保険の加入が進められています。
これは、任意保険を利用したほうが事務的なコストが抑えられるということなどがおもな理由であり、補償の内容自体はこれまでとは大きく変わらないようです。
事故当事者の警察官に過失がないなどの忖度が行なわれないような仕組みではないかと。2006年3月3日の高知白バイ衝突死事故に代表されるような警察ぐるみの不正な操作があってはならないこと。誰が賠償するのではなく、誰が事故の過失を判断するかが重要ですね。警察車両と民間車両の事故に関しては第三者機関が捜査すべきだと思いますが。今はドライブレコーダーの普及で、証拠映像が手に入りやすいこともあるでしょうけど。