街じゅう丸ごと「時速30km」制限の大胆施策!? 電動キックボード「時速10km」制限も パリ市街の事例から考える「まちづくりの未来」とは
進化系の「ゾーン30プラス」に加え独自の「ゾーン20」も
また、2021年からは「ゾーン30プラス」が始まっています。
これは、従来のゾーン30に加えて、時間帯によって進入抑制対策のための可動式支柱「ライジングボラード」を昇降させたりするほか、速度抑制のために道路を屈曲させる「シケイン」とするなど、道路管理者による様々な物理的デバイスを設置して、ゾーン30の効果をより高めるものです。
実際、千葉県船橋市内のゾーン30プラスを視察しましたが、一部の路面が大きく波打った舗装となっており、速度抑制に大きな効果があると感じました。
そのほか、京都市中京区には最高速度を20kmに制限した、いわば「ゾーン20」というべき区域があります。
ここは河原町、烏丸、四条、御池など京都の中心に位置し観光客も多いエリアですが、商用車やタクシー、そして他の地域の住民が抜け道として利用することも多い区域です。
実際、その区域を徒歩で移動してみましたが、道路には赤い太い線が引かれており、車道はかなり狭く感じて、通行する車に対する速度抑制の効果があると感じました。
こうした事実上のゾーン20が設定された経緯について、京都府中京区役所地域力推進室・まちづくり推進担当部署に聞きました。
それによりますと、ベースにあるのは第2期「中京区基本計画」で掲げた「通りの復権」です。
そのうえで、2011年から中京区民、学校関係者、行政が連携し「交通問題プロジェクトミーティング(現在:通りの復権プロジェクト)」を実施して、三条通の速度規制の見直しなどを2014年3月に中京警察署に提出。
これに対応して、三条通(御幸町通~烏丸通)で、最高速度を時速30kmから20kmに変更し、それに伴い小舗石の舗装を実施。
あわせて、合計4基の信号機を撤去し、この周辺区域が、事実上のゾーン20となりました。
京都市の啓発活動の一環として制作されたチラシには「歩くことを楽しめるまちへ」~「クルマ」より、「歩くひと」のまちづくり~と銘打たれています。
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