もはや「箱」! 全長5m超の「カクカク」モンスターマシン新型「B1」&「B2」開発する「ボリンジャーモーターズ」買収!? 生産はいつになるのか
アメリカのEVメーカーである「MULLEN」は新興EVメーカー「ボリンジャーモーターズ」を買収したと2022年9月8日に明かしました。ボリンジャーモーターズはSUVの「B1」やピックアップトラックの「B2」、トラックの「B4」などを開発するメーカーです。
新興EVメーカー「ボリンジャーモーターズ」買収!無骨すぎる「B1」「B2」の生産はどうなる?
アメリカのEVメーカーである「MULLEN」は新興EVメーカー「ボリンジャーモーターズ」を買収したと2022年9月8日に明かしました。
ボリンジャーモーターズは、無駄なものを省いた無骨なデザインのSUVやピックアップトラックなどを開発するメーカーです。
MULLENはアメリカのロサンゼルス近郊に本拠を置くEVメーカー。商用バンの「ワン」やSUVの「ファイブ」など、EVの製造を計画しています。
MULLENが買収したボリンジャーモーターズもアメリカに本拠を置く新興EVメーカー。同社は2015年に創業され、2019年のロサンゼルスモータショーでは、SUVタイプのEV「B1」とピックアップトラックタイプのEV「B2」のプロトタイプを初公開しており、これらのクルマの製造・販売を目指していました。
また2022年9月1日には商用トラック「B4」を発表しています。同車は2022年秋にもテストが開始され、2023年までの納入を目指しています。
「B1」、「B2」のエクステリアはとてもシンプルな直線を多用したデザイン。軍用車を想わせるような独特の無骨さがあります。
インテリアも同様にシンプルで、メーターやアクセル、ブレーキペダルなど最低限の装備のみとなっています。
構造自体もとてもシンプルなので、ドアやウィンドウ、ルーフパネルをすぐに取り外すことができるようになっています。
パワートレインは、フロントとリアに1つずつモーターを搭載するデュアルモーター方式で、システム最高出力は614馬力を発揮。0-96km/h加速は4.5秒、最高時速は160km/hに達します。
モーターは完全に床下に収められ、前後の重量配分も45:55と最適化。さらに前後に設置されたモーターが独立して前後の車輪を駆動させる高性能AWDに加え最低地上高は約380mmと、高い走破性能も期待できます。
バッテリーの容量は142kWhで、航続距離は321km(EPA)と日産「リーフ(62kWhバッテリー搭載車)」より少し短いくらいに設定されました。
ボディサイズは、B1が約全長約4400mm×全幅約2000mm×全高約1900mm。B2が全長約5200mm×全幅約2000mm×全高約1900mmとなっています。
ボリンジャーモーターズのクルマの特徴として、長尺物の積載性能があります。
EVなのでフロント部にエンジンが無いため、前方から後方までの車体を完全に貫通する形での積載までもが可能となっていて、車両全長とほぼ同等の長尺物が積載可能です。
価格はB1、B2共に12万5000ドル(日本円で約1350万円)で、発表当初は2021年後半の生産開始を予定していましたが、2022年9月末現在、生産計画は一時停止している模様です。
MULLENによると、B1とB2合計で約5万件の予約を受けており、同車の生産は、商用トラック「B4」の生産開始後におこなわれるとのことです。
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今回の買収により、ボリンジャーモーターズはMULLENの個体電池技術と専門知識を活用すると発表しています。
MULLENのCEO兼会長であるDavid Michery氏は次のようにコメントしています。
「今回の買収は、EV業界においてこれまでで最大規模のものであり、MULLENに需要の高い商用EVの分野へ積極的に進出する機会を提供してくれます。」
ボリンジャーモーターズの買収価格は現金と株式で1億4820万ドル(約213億円)と公表されています。
カクカクしている車は好きだけど、フロントマスクがダサ過ぎる気が。黒いやつなんか、ゴテゴテと鉄板やトゲなんかを溶接したら世紀末風なイメージが。それとも、顔はユーザーが好きにデコれというコンセプトなのだろうか。