日本で「アメ車」なぜ激減? フォードもクライスラーも撤退! いまでも新車で買える「厳選」されたアメリカの車とは

いま日本でもっとも売れてるアメ車は何?

●ジープ

 戦時中に軍用として開発された小型四輪駆動車に端を発する「ジープ」は、戦後になって各国でライセンス生産されたことにより飛躍的に知名度を上げ、いつしかオフロード4WD車の代名詞にまでなりました。

 そんなジープが紆余曲折のすえクライスラー(現ステランティス)傘下のブランドとなったのは1987年のこと。いまでは日本でもっとも売れているアメ車にまで成長し、2021年には1万4294台とブランド史上最高の販売台数を記録しました。

ジープ「ラングラー」
ジープ「ラングラー」

 現在、日本で販売されているのは全部で5車種。コンパクトなクロスオーバーSUVの「レネゲード」と「コンパス」、5m級の大型SUVである「グランドチェロキー」、本格派オフローダーの「ラングラー」とそれをベースとしたピックアップの「グラディエーター」です。

 2代目モデルが日本でも大ヒットした「チェロキー」は、車両部品の供給不足で生産が遅れていることを理由に現在は販売を休止しています。

 フルモデルチェンジしてもおかしくないタイミングかつ公式サイトからも削除されていることから、このままフェイドアウトする可能性もありそうです。

●テスラ

「え、アメ車なの?」という声が聞こえてきそうなほど無国籍なイメージの「テスラ」は、電気自動車(以降、EV)を専業とする新興のメーカーです。

 新しいといっても設立は2003年なので、間もなく創業20年を迎えるところ。最初にデビューした「ロードスター」が発売されてからおよそ15年が経っています。

 全車EVであることはもちろん、「オートパイロット」と命名された先進運転支援システムを積極的に採用していることも大きな特徴です。また、そうした機能の強化にソフトウェアアップデートで対応するなど、スマホやPCのような一面があるのも現代的でおもしろいところです。

 現在のラインナップは本国も日本も同じ。高級セダンの「モデルS」と同車をベースとしたクロスオーバーSUVの「モデルX」、そして小型で低価格な「モデル3」とSUV版の「モデルY」の4車種です。

 これまでテスラの日本での販売台数は非公表でしたが、国土交通省が2022年3月14日に発表したテスラ車両の改善対策届出により累計1万1425台ということが判明。

 内訳はモデルSが1826台、モデルXが1321台、モデル3が8278台でした。

※ ※ ※

 販売低迷から日本へ正規輸入されるブランドが絞られ、販売される車種も昔とはずいぶん変わってしまいましたが、現状についてアメリカ車のオーナーたちはどのように感じているのでしょうか。

 日本から撤退したフォードの「マスタング」に乗るSさんは、「アメ車は頼れる専門店が結構ありますし、いまのクルマより欲しくなるようなのはそもそも正規で輸入されないような過激なのになると思うので全然気になりません。並行輸入車を買うと思います」と心強いコメント。

 ビュイック「リーガル・ワゴン」が愛車だったMさんは、「アメリカという国がそうですが、アメ車はパワーステアリングやパワーウンドウなど新しいことを積極的に取り入れて発展してきたと思います。そう考えるとテスラみたいなブランドや、SUVばかりのラインナップになっているのもアメリカっぽいですよね」とこちらも問題はなさそう。

 ジープ「チェロキー」乗りのHさんに至っては、「ジープのラインナップが潤沢になって逆にありがたいです」とむしろウェルカム状態。

 実際にアメリカ車に乗っている、あるいは乗っていた人たちは、現状に不満を感じていることはなさそうです。

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