レンタル急増の「キャンピングカー」横転しやすいってホント? 普通のクルマと違う運転のコツとは
キャンプがブームになるなか、秋の行楽シーズンにキャンピングカーをレンタルしてみようと考えている人もいるのではないでしょうか。キャンピングカーの運転ではどのような点に注意すべきなのでしょうか。
アウトドアブームでキャンピングカーのレンタルが急増
秋の行楽シーズンを迎え、出かける機会も増えるこの時期。近年クルマでキャンプを楽しむオートキャンプが人気になっており、なかでもキャンピングカーを体験してみたいユーザーが急増。キャンピングカーのレンタルも予約が取りづらくなるほど人気となっているようです。
その一方で、「キャンピングカーは横転しやすい」という噂も聞かれますが、キャンピングカーを運転するときはどのようなことに注意したら良いのでしょうか。
キャンピングカーは大きくわけて4種類あります。
小さいさいものから、軽自動車のバンやワゴンをベースにした「軽キャンパー(軽キャン)」、トヨタ「ハイエース」などのバン・ワゴンをベースにした「バンコンバージョン(バンコン)」、主にトラックがベースの「キャブコンバージョン(キャブコン)」、キャンピングカーの最高峰が、マイクロバスをベースにした「バスコンバージョン(バスコン)」です。
このように、キャンピングカーにもいくつかの種類があるわけですが、一般的なクルマと比べて、やはり横転しやすい乗り物なのでしょうか。
その辺りをキャンピングカーメーカーのスタッフ Iさんに聞いてみました。
「キャンピングカーのなかでもキャブコンの運転には、とくに注意が必要です。
ベースのトラックシャシの荷台に『シェル』と呼ばれる居住空間を合体させたもので、設備などによって重さは大きく変わりますが、走らせてみると、大きくて背が高く、しかもかなりの重量物を荷台に載せているという感覚です。
当然ながら重心も高くなり、高さも増えるため横風の影響も受けやすく、通常のクルマと同じような感覚で操作をすると横転のリスクが高まる可能性もあります。
運動特性がまったく違う乗り物だと思ってください」
とりわけ注意したいのはその大きさと重さ。レンタルでも人気が高いキャブコンは全長5m以上、全幅は約2mというサイズ以上に、全高が2.6mから3mにもなるため、橋桁や立体構造の建築物、さらにキャンプ場の植栽など、上部の接触事故に注意が必要だといいます。
「重量が3t以上ある車種も多いので、ブレーキの制動距離も通常のクルマの倍近く必要だということを意識しながら運転する必要があります。
また先述した通り重量物が重心の高い位置にあるため、いわゆる『急』がつく操作はご法度。とくに急ハンドルや急制動は車体のバランスを崩しやすく、横転のリスクが高まります」(キャンピングカーメーカースタッフ Iさん)
もうひとつ、キャンピングカーを運転する前に忘れずにチェックしてほしいのがタイヤの空気圧です。超ヘビー級ボディを支えながら路面との接点となるだけに、タイヤへの負荷は非常に大きいそうです。
「一般的なセダンなどは220kPaから240kPa程度、重量のあるハイエースなどのバンでも350kPa程度の空気圧が適正といわれていますが、キャンピングカーは600kPa前後が必要なんです。
空気圧が足りないと燃費に悪影響を及ぼすだけでなく偏摩耗もしやすく、パンクも起きやすくなります」(キャンピングカーメーカースタッフ Iさん)
600kPaという数字を見ると、タイヤにかかる負担が大きいことを如実に物語っています。またこれだけの高圧状態で異常が発生すれば、タイヤバーストの危険性もあります。そのため、空気圧のこまめなチェックだけでなく、タイヤ自体の劣化にも気を遣ってほしいそうです。
「弊社でレンタルできる車両はもちろんキチンと整備していますが、他社ではタイヤの溝だけで判断してしまうケースもあるようです。
超重量級なので、長期間の駐車だけでもタイヤが変形してしまいます。
レンタルして走り出す前に、タイヤの状態などをお店のスタッフに一緒に確認してもらうほうが良いと思います」(キャンピングカーメーカースタッフ Iさん)
トラックなど、運転経験が、無いと横風の反応に、あせりから、風にあおられ倒れるかも⁉️