ミニバンの「バックドア」開かないトラブル発生! 電動式は修理が高額!? 原因と対処法は?
「パワーバックドア」が壊れると修理代はかなり高額に
最近ミニバンなどで多く採用されているのが「パワーバックドア(電動開閉式)」です。これも機構としては通常のものと一緒ですが、重いバックドアを開閉するだけあって故障することが多い箇所。
パワーバックドアもアクチュエータが不具合を起こして、ドアが開閉しなくなる症状が多いそうです。

故障が確認された場合はアクチュエータ本体の交換となりますが、パワーバックドア用は通常のロックだけでなく開閉作業もおこなう高性能モーターのため、修理代は10万円近くにもなることも。
ただしパワーバックドアの場合、自動開閉にこだわらなければ手動で操作できることもあり、実際に手動で開け閉めしている人もいるようです。
その一方、ロックさえ解除できれば使うことはできますが、パワーバックドアは重量があるだけに開けてもドアが降りてきてしまい、それによって怪我をする可能性があるので取り扱いは注意が必要です。
この「重さで勝手にドアが閉まってきてしまう」現象ですが、経年による影響が出てきてしまうこともあるのだとか。その原因がドアを支えているダンパーの劣化です。
「バックドアだけでなくボンネットにも使用されているダンパーですが、油圧が抜けてしまい、開いた状態を保持できなくなってしまうこともあります。
開いていると思って荷物の積み下ろしをしていると、突然バックドアが下がってきて怪我をしてしまうこともあります。
ダンパーを使用するボンネットフードにも同様の不具合が起きることがあります」(F整備士)
ダンパーの油圧低下ですが、定期的なメンテナンスをするような部品でもないので、余計に注意が必要です。
当たりどころが悪ければ打撲や裂傷、骨折なんてことになりかねず、ダンパーが弱くなってきたら交換するのが安全です。
「油圧式ダンパーを分解し、オイルを注入して圧力を高めるレストア方法もありますが、手間と時間を考慮すると新品に交換したほうが良いでしょう」(F整備士)
※ ※ ※
電磁式ロックは、ワイヤー式と比べて開閉するのに力も要らず、確実にロックできるなどメリットも多いのですが、電源がうまく流れないとお手上げ状態になってしまうというデメリットもあります。
エンジンやバッテリーの点検は定期的におこないますが、普段当たり前のように稼働させている部品が経年劣化で故障を引き起こす原因になることもあり、気になる点があったらディーラーや整備工場などでチェックしてもらうのが良いでしょう。
Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ
2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。















