トヨタ「プリウス」が年内にもフルモデルチェンジか 新型は「スタイリッシュ」路線!? HV専用車の存在意義を問う5代目の方向性とは
トヨタの代表的ハイブリッドカー「プリウス」が、2022年11月にもフルモデルチェンジするとの情報が入ってきました。新型はどのようなクルマになるのでしょうか。
電動車の急速普及で“元祖”ハイブリッドカー「プリウス」はどうなる!?
1997年12月誕生の初代以来、名実ともにハイブリッドカーの代名詞へと成長したトヨタ「プリウス」は、2015年12月に発売した現行型で4代目です。早くもデビューから7年目を迎え、フルモデルチェンジ間近とも噂されています。
5代目となる新型プリウスは、果たしてどのような姿になるのでしょうか。
次期型プリウスが、今年2022年11月にもワールドプレミアされるとウワサになっています。
考えてみると現行プリウス(4代目)のデビューは2015年で7年も経過し、そろそろフルモデルチェンジするタイミングです。
一方、直近の販売状況を見ると「ハイブリッド専用車」の売れ行きが伸び悩む傾向にあります。
同じくハイブリッド車しか無い「アクア」も2021年7月にフルモデルチェンジしたものの、半導体不足で生産出来ないといいながら、販売絶好調だった先代の面影はありません。
ホンダのハイブリッド専用車「インサイト」だって、いい話を聞きません。
世界規模で見た場合、プリウスの売れ行きは伸び悩んでいる一方で、「RAV4」や「C-HR」、「カローラ」のような普通のエンジンとハイブリッドいずれも選べる車種の売れ行きは安定する傾向です。
果たして次の新型プリウスは売れるのでしょうか? はたまた、あえていまハイブリッド専用車を作る意義などあるのでしょうか?
以下、筆者(国沢光宏)がじっくり考察してみたいと思います。
まず現行プリウス失敗の原因についていえば、ハッキリしています。
4代目の現行型がデビューした直後に、豊田章男社長は「開発段階から(4代目)プリウスはカッコ悪いと言い続けてきた」とコメントしてます。
逆に考えると、トヨタという大きな流れの方向は、たとえ社長が反対しても変えられないということなのかもしれません。
しかし、誰が見たって瞬時に「カッコ悪い!」と思えるクルマなど、売れるワケがありません。
現行プリウスの世界的な失敗は、カッコ悪いデザインを推した人に責任があり、さらに現行プリウスは、実用面でも厳しいところがありました。
海外に行ったことのある人なら説明するまでもないですが、2代目と3代目プリウスは世界規模でタクシーに使われていました。一時期、サンフランシスコのタクシーって半分くらいプリウスだったと思えるほど。
欧州や東南アジアでも、燃費良く実用性も高いプリウスのニーズは多かったのです。
現行プリウスになり、タクシーのニーズは激減してしまいました。そもそもリアシートが狭いうえ、ラゲッジスペースも狭いのです。
欧州を見ると、カローラにハイブリッドが追加されるや、雪崩を打ってプリウスから乗り換えていったほどです。
現行プリウスの世界的規模での大失敗は、ハイブリッド専用車ウンヌンというより、現行プリウスのクルマ作りに問題があったと思います。つまり、オウンゴールの失点です。
アクアについていえば、販売現場の皆さんが口を揃えるのが「新型になったことを認識出来ていない」という点です。
確かに新型は、徹底的なキープコンセプトです。おそらく街中で新型アクアを見ても気付かないんじゃないでしょうか。
トヨタはけっしてカメレオン路線を狙ったワケじゃないと思いますが、結果的に存在感の無いクルマになってしまいました。
デビュー当時、まったくといって良いくらい宣伝&広報しなかったのも響いたのかもしれません。
長い長い前置きになりました。
ハイブリッド専用車はもはや意味をもたないのでしょうか?
興味深いことに、5代目新型プリウスの情報が少しずつ流れ始めています。スクープイラストやレンダリングも出始めているようです。
そうした情報を見ているとどうやら、現行プリウスと全く違う方向を向いている感じを受けます。
本当のデザインこそ不明ながら、巷間に出回っている新型プリウスの情報は、全てスタイリッシュなパーソナルカーというイメージです。
JPNタクシーに代表される「働くクルマ」方向に行くのかと思いきや、違うようです。どうやら次期型プリウスの開発チームは、プリウスに夢を持っているんだと思います。
このあたり、クラウンの復活劇を見ても解る通り、最近のトヨタの面白さになっているといえるでしょう。
他のメーカーなら「やむをえず縮小均衡」を選ぶのに、トヨタ有志は「もはやこれまで!」とダメモト勝負に出ています。
ハイブリッド専用車がダメかどうかは、新型プリウスを見てから決めてもいいと思いますが、ユーザーから「かっこいいね!」という評価を受ければ、ハイブリッド専用車の意義はあると考えます。
もし評価されないようなら、5代目が最後のハイブリッド専用車になるかもしれません。
いずれにしろ、新型プリウスのワールドプレミアが楽しみになってきました。
追い込まれた新型プリウスの開発陣は、どんな戦い方をしてくるのでしょうか。
Writer: 国沢光宏
Yahooで検索すると最初に出てくる自動車評論家。新車レポートから上手な維持管理の方法まで、自動車関連を全てカバー。ベストカー、カートップ、エンジンなど自動車雑誌への寄稿や、ネットメディアを中心に活動をしている。2010年タイ国ラリー選手権シリーズチャンピオン。
ハイブリッド車には興味がない。興味あるのはプラグインハイブリッド車。世界的に見てもハイブリッド車は2030年以降売れなくなる地域が多いので、トヨタはプラグインハイブリッドとEVに特化すべき。駐車スペースの奥行が4メートルしかないので、アクア・ヤリス・ライズのプラグインハイブリッドが出たら買う。最初の80~100kmは電池で走るプラグインハイブリッドなら、大抵の場合電池走行だけで済むし、トヨタの主戦場であるカリフォルニア州で税控除を受けられる。
そもそもハイブリッドなんて過渡期の技術にいつまで固執してんの?
世界各国でロビー活動までして日本車のEV化を遅らせて、自動車産業をの足を引っ張ってるんじゃねえよ。
プリウスに求めるのは高齢者が若者をコロさない安全装置。いや、むしろ自動運転が基本にしてくれ。
トヨタの迷走が悪化してきてる気がする。
ハイブリットはEV転換が容易なんて言いながら、グループ企業の転換がほとんどされていないから内燃機関や燃料電池、水素内燃に固執するしかないのは解るけど、そんな弱点なんか海外の競合他社は知ったことじゃない。
水素は、当初のアナウンスとはまったく違って結局オーストラリアからの輸入頼りになりそうだし、カーボンオフセットとは縁遠くなりそうな褐炭頼り。
現状、褐炭変換水素がセーフでも、使うのがトヨタだけなら狙い撃ちされるのが目に見える。
キナ臭くて勇ましいことが好まれつつあるから石油、水素は結局戦略物資扱いで考えないと、有事でなかろうと平時の経済状況でも変わる。
日銀の資産が既に国債に変換されているのは毎旬報告見ると解る通り、外貨は外国債含めて想像よりはるかに少ない。
国債を市場に出しても売れないから日銀が買う、それはもう既に飽和状態にあるとしか言えない。
金さえ出せば買える時代も、その金がもう厳しくなりつつある。
木炭自動車なんかに改造できそうな現行車もないし、輸入が一時でも止まれば、無いものは無いから一般の移動用なんて優先順位が低いものは動かなくなる。
天候頼りだとしても、水素生成なんて効率の悪いものより、時間が掛かろうと単純で効率の良い充電は出来るからやっぱり電気しかなさそう。
燃料問題なんて、すでに途上国では切実な現実になり始めている。
早く水素エンジン車発売してほしいなぁ~~~~PHEVで。