世界初公開!? トヨタ社長が「Ninja H2」ベースの「2輪水素エンジン車」でサプライズ走行! 二輪・四輪の垣根を超えた取り組みの第一歩へ

カワサキモータースは、二輪車用水素燃料直噴エンジンを搭載した研究用オフロード四輪車を世界で初めてお披露目しました。デモランではモリゾウ選手(トヨタ社長・豊田章男)が急遽ドライブするというサプライズとなりました。

カワサキやトヨタが取り組む水素社会! 研究用オフロード四輪車を発表

 2022年9月3日にカワサキモータースは、「スーパー耐久シリーズ 第5戦 もてぎ」にて、二輪車用水素燃料直噴エンジンを搭載した研究用オフロード四輪車(以下バギー)を発表。
 
 デモ走行では、ROOKIE Racingのモリゾウ選手(トヨタ社長・豊田章男)がドライブするなどサプライズなお披露目となりました。

カワサキモータースがお披露目した二輪車用水素燃料直噴エンジンを搭載した研究用オフロード四輪車
カワサキモータースがお披露目した二輪車用水素燃料直噴エンジンを搭載した研究用オフロード四輪車

 お披露目されたエンジンは、カワサキ「Ninja H2」に搭載される998cc直列4気筒スーパーチャージドエンジンをベースに、水素燃料の筒内直接噴射仕様に改良したものです。

 車体は北米などで販売されているバギーをベースに、水素燃料タンクや燃料供給系統を設置するために大幅なレイアウト変更をおこなったといいます。

 エクステリアは、シルバーのボディカラーに加えて青いホイールやサスペンションが印象的です。

 実際の研究開発において、カワサキモータースの技術本部副本部長・松田義基氏は次のように話しています。

「二輪車用エンジンのお披露目にも関わらず、四輪車のバギーに搭載した背景には研究開発ということもあり、さまざまな試験装置を置かなければならないといった要素からNinja H2エンジンのフレーム部分を切断してバギーに搭載しています。

 開発の過程で、異常燃焼に関してはまだまだ開発が始まったばかりですが、最初に異常燃焼を見つけた際には思わず、嬉しくなりました。

 しかし、異常燃焼の制御や高回転域での燃料供給、各種部材の高温化に加えて、水素を取り扱うことによる安全な作業などの課題をそれぞれの分野で先行する企業・団体からの技術支援や部品供給などにより乗り越えています」

 また、今回のお披露目にはTOYOTA GAZOO Racingのプレジデント佐藤恒治氏は、今回のお披露目に関して次のように話しています。

「これまで乗用車の領域で水素エンジンにかかる負荷を把握してきました。

 乗用車のエンジン使用領域は低回転から高回転と幅広く使っています。一方で商用車は低回転、二輪車は高回転を使います。

 そういうこともあり、二輪・四輪やジャンル関係なく垣根を超えて水素エンジンに起こる現象を網羅できることが水素エンジンの開発を促進することになります。

 これらにより、水素社会やカーボンニュートラルの実現に取り組んでいくという意味で、今回の二輪車水素エンジンのお披露目は大きな一歩だと思います」

川崎重工業・橋本社長とモリゾウ選手(トヨタ社長・豊田章男) この直後にサプライズデモラン!
川崎重工業・橋本社長とモリゾウ選手(トヨタ社長・豊田章男) この直後にサプライズデモラン!

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 今後、このバギーはカワサキモータース、スズキ、デンソー、トヨタ、ホンダ、ヤマハで取り組んでいくカーボンニュートラルの実現に向けた「二輪車等小型モビリティ用水素燃料エンジン」の研究用素材のひとつとして活用していくとしています。

 なお、今回のモリゾウ選手ドライブは、関係者の誰もが知らない状況でおこなわれ、モリゾウ選手の「ちょっと見ていい?」という流れから、運転席に座った流れでサプライズのデモランとなったようです。

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