三菱、新型「アウトランダー」中国発売もまさかの「PHEVレス」!? 現地で注力する「BEV」とは
中国市場では「エクリプスクロス」もPHEVなし!?
2006年には2代目アウトランダー(日本での初代)が中国で登場しましたが、2代目モデルは合弁会社による生産がおこなわれなかったため、関税などで値段が高くなる「輸入車」扱いで販売されました。この状況は三菱が再び合弁会社を設立し、中国でのアウトランダーの生産を復活させる2016年まで続くことになります。
2012年に三菱は広州汽車との合弁会社「広汽三菱」を設立。3代目アウトランダー(日本での2代目)は2012年に輸入車として中国へ投入され、2016年から現地生産へと切り替わりました。
ユニークな歴史を持つアウトランダーですが、他国に遅れること約1年、ようやく中国でも4代目モデル(日本での現行である3代目)が2022年8月に予約開始となりました。
基本的な外観は日本仕様と同一で、内装も変わりはありません。
しかし、中国仕様最大の特徴は独自の48Vマイルドハイブリッドです。日本ではプラグインハイブリッド、アメリカやオーストラリアではそれに加えて純ガソリンモデルも展開されていますが、中国では4B40型1.5リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載するマイルドハイブリッドモデル(出力212hp)のみの設定となります。
なぜ中国仕様のみ48Vマイルドハイブリッドとなっているのかは、明らかにされていません。
しかし、中国仕様のエクリプスクロスもPHEVモデルは設定されておらず、同じエンジンを搭載する純ガソリンモデルとなっています。
また、三菱は広州汽車からボディを譲り受けた電気自動車(BEV)「エアトレック」を中国で製造・販売しています。
中国でPHEVを販売しない理由には、PHEV関連の部品を中国現地で生産することが難しい、もしくは、エアトレックとの立ち位置を明確にしてBEVに注力する目的があるのではないかと推測します。
中国市場におけるアウトランダーの展開に関して三菱の広報部に聞いたところ、「ご推察の通りBEVについてはエアトレックに注力しており、また、PHEVについては中国における政策や市場の動向を見ながら検討していきます」という回答でした。
需要次第ではPHEVモデルの追加があるのか、それともこのままマイルドハイブリッドモデルのみを展開するのか、今後も注目していきたいと思います。
アウトランダーのガソリン使用は日本には必要ない
アウトランダーに乗ってる人は優越感もあるんです
他メーカーのガソリン車とPHVは差額は200万くらいあるのに見た目が同じだから腑に落ちない人は必ずいる