三菱、新型「アウトランダー」中国発売もまさかの「PHEVレス」!? 現地で注力する「BEV」とは
三菱の中国の合弁企業「広汽三菱」が、現地で中国仕様の新型「アウトランダー」を投入しました。マイルドハイブリッド仕様のみ設定されるといいますが、どのようなクルマなのでしょうか。
中国でも約1万2000件の予約を獲得
日本で2021年10月にPHEVモデル専用として登場された3代目「アウトランダー」は、三菱SUVのフラッグシップモデルとして国内外で高い評価を得ています。
そのアウトランダーが2022年8月に中国でも登場。8月26日に予約受付が開始されましたが、1週間も経たないうちに予約数は約1万2000件に達する人気ぶりを見せています。
この予約は中国で一般的な「盲訂」と呼ばれる方式で、正式な価格が発表される前に予約の受付をおこなうもの。アウトランダーの予約では9万9000元(約200万円)のデポジットを払うことにより、優先的な納車を含むさまざまな優待を受けられます。
発表されたばかりの3代目中国仕様のアウトランダーは、日本仕様とどのような違いがあるのでしょうか。
「エアトレック」の後継として2005年に登場したアウトランダーは、約17年間で2度のモデルチェンジを経て現在に至ります。2012年に登場した2代目モデルは、世界初の4WDプラグインハイブリッドSUVとなるPHEVモデルも投入されました。
クルマから電力を供給できる機能は多くの注目を浴び、個人のアウトドア用途や、企業や自治体では万が一の災害時用としても導入され、PHEV全体ではベストセラーの車種となりました。
日本での3代目アウトランダーは2021年に登場。今までのモデルと同様に日本以外の市場にも投入されましたが、日本では純ガソリンモデルを廃止、4B12型2.4リッター直列4気筒エンジンを搭載するPHEVモデルのみの展開となります。
それ以外のオーストラリアやアメリカなどの市場では当初、日産製PR25DD型2.5リッター直列4気筒エンジンを搭載するガソリンモデルのみでしたが、のちにPHEVモデルも投入されることが予告されていました(オーストラリアはすでにPHEVを販売開始)。
中国では2004年に初代アウトランダー(日本名:エアトレック)が上陸しました。当時の三菱は、北京汽車とジープ(クライスラー)の合弁会社「北京ジープ」と提携し、三菱のモデルを中国で生産。
「なぜ北京ジープが」と思われる方も多いかもしれませんが、三菱は古くからクライスラーとの関係が強く、当時はダイムラークライスラー(現在のステランティス)と資本提携関係にありました。
1984年に誕生した「北京ジープ」は、ジープブランドがクライスラーに吸収されたこともあり、中国におけるクライスラー関係のモデルの生産と販売を請け負う形となっていました。その後、初代アウトランダーの生産は合弁事業が解消された2008年まで続きました。
アウトランダーのガソリン使用は日本には必要ない
アウトランダーに乗ってる人は優越感もあるんです
他メーカーのガソリン車とPHVは差額は200万くらいあるのに見た目が同じだから腑に落ちない人は必ずいる