クルマの車高はドコまでアゲれる? 流行りは「爆アゲ」「ちょいアゲ」どっち? 最新リフトアップ事情とは

リフトアップはどこまで上げられるのか?

 ちなみにリフトアップする場合、どこまで上げられるのでしょうか。

 コンプライアンス上では、車検証に書かれた全高+40mm以内と規定されており、さまざまなメディアにおいてもそのように報じている場合がほとんど。

 しかし、実際にはそれほど単純ではないようです。ジムニーカスタムを専門におこなっているショップに聞きました。

「+40mm以内のリフトアップ量というのは、基本としてあるのですが、手法や懸架方式の違いによってはその限りではありません。

 例えば、コイルスプリングの場合は国交省の“指定部品”になっているため、普通車や軽自動車枠の規定内の車高であれば、+40mm以上になっても構造変更の必要はありません。

 ですが、指定部品になっていないリーフスプリングは+40mm以内でなければいけません。

 また、ブロックやスペーサーを使う場合ですが、これらは単体で+40mmを越えなければOKとなります。

 つまりブロックとスペーサーを組み合わせて上げた場合は、+40mmを越えても構造変更の必要がありません」

クルマをリフトアップするにはさまざまな方法が存在する
クルマをリフトアップするにはさまざまな方法が存在する

 ただし、陸運局が異なる場合には違う見解になることもあるとのことなので、まずはカスタムをするときにショップやメーカーなどに問い合わせることをオススメするということでした。

 さて、リフトアップをするとロードクリアランスが上がって悪路走破性が向上するのに加えて、ドライバーのアイポイントが上がることで前方の見通しが良くなるなどのメリットがあります。

 その一方で、サスペンションの設定によっては操縦安定性が悪くなり、横風などを受けるとフラついたりする場合があります。

 ただし、最近はむしろノーマルよりもシャープなハンドリングになるサスペンションキットも販売されていますので、オン・オフどちら寄りのセッティングなのかを確認して購入するのが良いでしょう。

 リフトアップをする場合は、その量によってタイヤサイズを変えないとカッコ悪くなる場合も。

 車種やリフトアップ量によって適したタイヤササイズが変わってきます。

 リフトアップする場合は、タイヤやホイールの予算も考えておいたほうが良さそうです。

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Writer: 山崎友貴

自動車雑誌編集長を経て、フリーの編集者に転向。登山やクライミングなどアウトドアが専らの趣味で、アウトドア雑誌「フィールダー(笠倉出版社刊)」にて現在も連載中。昨今は車中泊にもハマっており、SUVとアウトドアの楽しさを広く伝えている。

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