トヨタ「シエンタ」どんなクルマ? ホンダ「フリード」が最大ライバル!? 小型ミニバン競争はどうなる?
トヨタ vs ホンダ! シエンタとフリードの熾烈な戦いはこの先も続く
ただしそんなフリードの万能選手ぶりも、痛しかゆしだという声もあります。
東京近郊のホンダカーズ販売店 営業スタッフのAさんによると、ミディアムクラスミニバン「ステップワゴン」を見に訪れた客がフリードを見て「これでじゅうぶん」となるケースが多いのだといいます。
同じ社内での車種競合とはなかなか悩ましいところですが、購入するユーザーからみると、じゅうぶんに実用的なクルマがより安く手に入るわけで、歓迎すべきことともいえます。
ともあれ、シエンタとノア/ヴォクシーの関係のように、キャラクターの違いによるすみ分けについて、ホンダではあまり考慮されていないのかもしれません。
そんなライバル関係にあるシエンタとフリードの販売の推移について、比較してみましょう。数値はすべて一般社団法人 日本自動車協会連合会(自販連)の調べによるものです。
2代目シエンタが登場した翌年、2016年の年間販売状況は、シエンタが12万9926台、フリードが5万2202台とトヨタの圧倒的な勝利を収めました。
しかし同年秋にフリードもフルモデルチェンジ。翌2017年の年間販売台数では、シエンタ9万6847台に対し、フリードが10万4405台とさっそく逆転しています。
そして2018年はシエンタ9万4048台、フリード8万4121台と、ふたたびトヨタが逆転。同年9月にシエンタがマイナーチェンジを実施したことで、翌2019年はシエンタ11万880台、フリード8万5596台と大きく差をつけたのでした。
しかしシエンタの勢いも、あまり長続きしませんでした。
2020年の年間販売台数では、シエンタが7万2689台、フリードが7万6283台とほぼ同数に並び、翌2021年にはシエンタ5万7802台、フリード6万9577台と、大きく差をつけられています。
2021年から2022年にかけ、半導体不足やコロナ禍による海外生産の遅れなどが新車製造にも大きく影響を及ぼしています。
そんな状況下の2022年上半期(2022年1月から6月)の販売台数では、シエンタの2万5861台に対しフリードは4万3827台と、大きく差がついている現状です。
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ホンダは2022年6月にフリードの一部改良を実施し、ブラックの加飾でドレスアップした特別仕様車「BLACK STYLE(ブラックスタイル)」も追加しています。
直近では販売台数で後れを取るシエンタですが、フリードに対抗すべくどのように進化を遂げていくのか、この先も興味は尽きません。
期待されるフルモデルチェンジのゆくえなど、今後のトヨタの動向についても気になるところです。
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