「信号なし」が続く国道1号バイパス 浜松市内にも2.6kmの立体交差追加へ 現地調査に着手
国道1号浜松バイパスで、立体化区間の設計に伴う現地調査が始まります。どのように改良されるのでしょうか。
6か所の信号交差点をオーバーパス
国土交通省中部地方整備局浜松河川国道事務所は2022年8月1日、静岡県内の国道1号浜松バイパスで、立体化事業の設計に伴い現地調査に着手すると発表しました。
浜松バイパスは磐田市小立野から浜松市西区篠原までを結ぶ長さ18.3kmの道路です。東の磐田市側では国道1号の磐田バイパスと、西の浜松市側では同じく国道1号の浜名バイパスと接続しています。
今回の事業対象区間となるのは、このうち長鶴交差点(浜松市東区)から中田島砂丘入口交差点(同・南区)までの延長6.4kmです。
浜松市周辺は製造業が集積しており、浜松バイパスでは大型車が交通の38%を占めています(2013年度全国道路・街路交通情勢調査)。そんな大型車の過半数は通過交通ですが、浜松バイパスは地域交通の小型車も混ざり、対象区間の交通容量が超過しているといいます。
旅行速度(ETC2.0プローブデータ、2020年10月平日平均)を比較すると、信号のない磐田バイパスは62km/h、浜名バイパスは77km/hですが、浜松バイパスの事業区間外は43km/h、信号交差点が連続する浜松バイパスの事業区間は28km/hと著しい低下がみられます。
今回の事業は、4車線(片側2車線)の現道を6車線に拡幅するとともに、途中区間に2.6kmの陸橋を架けて、国道150号と交わる石原町交差点など6か所の信号交差点を一気にオーバーパスできるようにするものです。
浜松河川国道事務所によると、この改良により事業区間の旅行速度は28km/hから50km/hに上がり、浜松市南部にある物流拠点の米津から東名・浜松ICまでの所要時間は現在の約26分から、整備後は約20分に短縮される見込みといいます。
今回着手するのは地質調査で、予定期間は8月中旬から12月16日まで。
浜松バイパスの長鶴~中田島間の拡幅・立体化事業は2022年度に事業化されたばかりであり、同年度は5千万円の予算で地質調査や道路設計が推進されます。事業の完成時期は未定です。
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