中高年に増加中!?「眼のトラブル」が重大事故の原因に? 放っておけない「視野障害」とは
見え方がおかしいと思ったら早急に医療機関の受診を!
18歳以上の視覚障害者手帳取得者における2018年の調査では、視野障害の原因となる疾患の1位は「緑内障」で28.6%、2位は「網膜色素変性症」で14.0%を占めます。
どちらも視野が狭くなる疾患で、3位の「糖尿病網膜症」(12.8%)は視界のかすみ、4位の「黄斑変性」(8.0%)は視界の歪みといった症状が多いようです。
視野障害は初期症状を自覚しづらく早期発見のためには定期的な検査が有効ですが、何もないのに検査に行くというのはなかなか難しいのも事実です。
では、実際に眼疾から視野障害になった人たちはどういった症状、経緯から発見に至ったのでしょうか。
「職場の健康診断の視力検査で片目だけ視力が落ちていたので、念のため眼科で検査してもらいました」とは、緑内障と診断されたIさん(40代・男性)。
より詳しく聞くと、運転中に一度だけ視野が欠けたことがあるそうで、ちょっと休憩したら治ったので深く考えなかったのだとか。現在は点眼薬で治療し進行も抑えられているそうです。
「右目の視界のちょうど真ん中あたりがかすんだので『疲れ目かな? 良い目薬でも出してもらおう』と軽い気持ちで眼科に行ったら黄斑上膜という病気でした」と説明してくださったMさん(50代・男性)。
担当医に「気になる方の目だけでエクセルの表を見てください」といわれ見てみると、真っすぐであるはずの表の一部が歪んで見えたのだとか。
進行すると手術が必要になるのですが、Mさんはそこまでは至っておらず、経過観察ということで眼底検査、眼圧検査を毎月しているそうです。
「突然、右目の視界がゴミだらけになったんです。飛蚊症っていうんですか?蚊の足みたいなモジャモジャが見えるようになって。それから30分もしないうちに砂嵐みたいになってしまって、これは何かヤバイと慌てて病院に行きました」というAさん(40代・男性)は、網膜剥離になった経緯を教えてくれました。
症状が出てすぐに診察に訪れたため早期発見でき、幸いレーザー手術だけで症状は改善。「今でも少しだけ視界にゴミは残っていますが、以前の視力まで回復しました」とのことです。
「クルマを運転していて前のクルマが二重に見えるというか、左右の目の映像がひとつにならないような感じで距離感が掴みづらくなったんです。そのころから車庫入れが苦手になってきました」とは、近年話題になっている「スマホ斜視(急性内斜視)」に悩まされているEさん(40代・男性)。
現在はプリズムレンズの眼鏡で複視を矯正しているとのことですが、あまりに酷くなると手術で目の位置を支える筋の位置を変えなければならなくなるそうです。
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ここで紹介した方々は、少しでも様子がおかしいと思ったときにすぐに眼科に行ったため、視野障害の進行を抑制でき、現在も問題なく運転できているそうです。
本来は定期的な健診で早期発見するのが一番ですが、視界で何か違和感を覚えたら早急に医療機関を受診するようにしましょう。
治療を早く開始することで視力と視野の低下を抑えるとともに、視野障害を自覚してそれまで以上に安全運転を心がけることが重要です。
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