クルマの「ディスプレイ」なぜ大型化? テレビ並「最大48インチ」も登場!? 大きさに限界はないのか
昨今、クルマのディスプレイは大型化していますが、なぜ大きさが求められるのでしょうか。その背景や今後どこまで大きくなるのか、などを解説していきます。
クルマに搭載されるディスプレイは近年大型化の一途をたどっています。
ディスプレイの大型化によって、クルマの高機能化が進むなどのメリットがありますが、この先もまだまだ大きくなっていくのでしょうか。
現代のクルマにとって必須の装備となりつつあるのが、センターコンソール上部やインパネに鎮座するディスプレイです。
クルマのディスプレイは、カーナビで地図を表示したり、テレビやオーディオを楽しんだり、あるいはエアコンなどを操作したりすることができます。
そんなクルマのディスプレイですが、年々大型化しています。
クルマにおけるディスプレイの歴史をたどると、ホンダが1981年に発売した世界初のカーナビ「ホンダ・エレクトロ・ジャイロケータ」で6インチのブラウン管が搭載されたのが最初期のものと見られます。
1990年代に入ると、GPSを用いたカーナビが続々と登場。世界初のGPS式カーナビ「CCS(カー・コミュニケーション・システム)」を搭載したユーノス「コスモ」を皮切りに、ホンダ「レジェンド」やトヨタ「クラウン」や「セルシオ」といった高級車に搭載されるようになりました。
これらのナビのディスプレイは、基本的には7インチもしくはそれ以下のサイズとなっており、その理由は1984年にカーオーディオの国際標準規格が、ドイツの工業規格である「DIN」で定められた結果、ほとんどの車種で幅180mm×高さ50mm の「1DIN」もしくは幅180mm×高さ100mm の「2DIN」となったことに由来しています。
2DINのスペースにディスプレイを搭載すると、7インチが限界となります。そのため、カーナビおよびクルマのディスプレイは長らく7インチ程度の時代が続きました。
一方、2010年代に入ると、ナビの機能が複雑化したことなどからより大型のディスプレイが求められるようになります。
また、インテリアデザインの観点からも、クルマと一体になった専用のディスプレイが登場するようになりました。
なかでも、テスラ「モデルS」やトヨタ「プリウスPHV」のような、先進性を重視する車種では、これまでのイメージをくつがえすような大型のディスプレイを大胆に配置。
モデルSは17インチ、プリウスPHVは11.6インチのディスプレイを、センターコンソール上に縦型に配置していますが、その様子はまるでタブレットを置いているかのように見えるほどです。
また、レクサスの各車種や、2020年に登場したトヨタ「ハリアー」の上位グレードでは、12.3インチのディスプレイが装着されているなど、「10インチ超え」はめずらしいものではなくなりました。
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