「絶対ヴォクシーが欲しい!」でも決め打ちで商談は危険!? ライバル「セレナ」や「ステップワゴン」も比較したほうが良い理由とは
しかし「比較しすぎ」で迷宮入りするケースも…
しかし気をつけなければいけないのは、比較しすぎないことです。
多くの車種を比較するのはとても大変です。複数の新車ディーラーへ出向いて、その都度営業スタッフに要件を伝え、質問に答えたりやんわり断ったりとするのは、肉体的にも精神的にも疲れてしまいます。
また多くのクルマを見すぎて、結局どれが良いのかわからなくなってしまうこともあるでしょう。
ですから、商談の早い段階で「本命車」と「ライバル車」の2~3モデル程度に絞っていきましょう。
比較の方法はもうひとつあります。同じ車種を、別の新車ディーラーと比較をする方法です。
同じ車種を取り扱っていても、同じ地域内で資本形態が違う複数の新車ディーラー(販売会社)があるケースがあります。
例えば「XX日産」と「日産プリンスXX」(XXには都府県名や地域名が入る)は、まったく同じ日産車を取り扱っていても、別の販売会社というケースが多いです。
ただし注意しておきたい点があります。
同じ新車ディーラー、たとえば「トヨタカローラXX販売」A店とB店で比較することは避けましょう。
前出のAさんはこのようにいいます。
「来店客が『いつ来店されこのような車種で商談をした』という情報は、販売会社内で情報共有されています。無駄な社内競合を防ぐためのもので、A店のあとB店に訪れても、あとのB店では商談はできないルールがあるのです」
近年は店舗や販売会社の統廃合も進んでいるため、近隣の2店舗が知らぬ間に同一販売会社へ変わっていた、というケースも最近増えています。
ショールームへ行く前に、ホームページなどで事前に確認をしておいたほうが間違いありません。
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同一メーカーでも別の販売会社と確認できれば、同じ車種の比較検討ができます。
見積もりの際にグレードや装備、オプションなどを同じ条件にすれば総支払額の比較もできますし、他店にはないオリジナルのオプションを取り扱っている場合もあります。
また昨今は、半導体不足や海外の部品供給の遅れが深刻化していて、新車の納期も長期化しています。
販売会社で事前に在庫として押さえているクルマもありますが、色やグレードは各ディーラーでそれぞれ違うので、もしかすると納期が早まることがあるかもしれません。
どうしてもこのクルマが欲しいと特定の車種だけで考えたい場合に加え、ライバルに該当するような車種が他社モデルに少ないケースでも、この方法で比較検討してみるのがよいでしょう。
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さらなる裏技として使えるのは、隣接する都府県へ出向いて比較検討する方法。県境近くに住んでいる人におすすめです。
購入後にメンテナンスをしていくことを考えると、普段クルマを使用する地域に近いところで購入する方が便利ですから、県境があまり近くない場合には避けてください。
また職場が自宅と別の都府県の場合は、職場近くの新車ディーラーで購入するのもひとつの手です。
クルマの購入から納車には、ただでさえ時間もかかります。契約してからの書類手続きも多いので、営業スタッフとのやりとりも多くあります。
「わざわざ何か所も足を運んで比較検討するのなんて面倒くさい」と思うかもしれません。
しかし比較することで、欲しいクルマを気に入った装備と納得のいく金額で、しかも相性の良い営業スタッフから購入できたら、それはきっと大きな満足へつながります。
せっかく新車を買うなら、少し手間ひまをかけてみてかしこくクルマを購入しましょう。
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