「アウディ&ポルシェ」連合が日本のEV界で革命!? 1000万超え高級EVの差別化ポイントは「超急速充電器」整備にあった
設置費用も超高額! プレミアムブランドだからできる施策を推進するアウディ&ポルシェ連合
こうしてアウディが急速充電器で攻めの姿勢を貫けるのは、アウディがプレミアムブランドとして車両の販売価格が全体的に高価であることで、ディーラーの付帯設急速充電器にも出力150kWという、日系メーカー系ディーラーに比べてより高出力で高価格のモデルで導入できるからでしょう。
150kW急速充電器も製造販売する欧州系の電気メーカーによりますと、最新型の急速充電器のコストは、接地場所の電気工事などを含めて1000万円超となるケースが珍しくないと言います。
さらに言えば、アウディディーラーがそうした先行投資を行う最大の理由は、アウディはグローバルで2026年以降に新たに発表するモデルは全てEVとなり、2033年には内燃機関エンジンの生産を停止することを、アウディ本社が中長期計画として表明しているからです。
一方、日系メーカーの場合、業界団体の日本自動車工業会として、2050年カーボンニュートラルに向けて「多様なパワートレインで対応する」という基本姿勢を示しているところです。ハイブリッド車やプラグインハイブリッド車のさらなる拡充に加えて、カーボンニュートラル燃料、次世代バイオディーゼル燃料、水素燃料などを使う内燃機関の開発などを同時並行で進めています。
そのほか、軽EVでは「自宅で一晩の普通充電をルーティンに」として、急速充電はお出かけの際のバックアップというイメージでの商品訴求を進めているところです。
欧州に目を向ければ、欧州連合(EU)の執務機関である欧州委員会(EC)が強く推進する欧州グリーン成長戦略によって、2035年までに欧州域内で発売するクルマは事実上、EVまたは燃料電池車(FCV)に限定される方向で市場全体が動き出しています。
このように、日本と欧州でのEVシフトに対する業界としての温度差があるのですが、それが今回のアウディの150kW急速充電器の早期導入という形で見える化されているようにも思えます。
もっと言えば、そもそもポルシェがEVスポーツモデル「タイカン」量産化に向けて初期開発を始めた時点で、筆者が直接意見交換したポルシェのEV開発担当者は「出力350kW・電圧800Vの急速充電を想定し、欧米での基本検証は済んでいる。今度さらに高出力化も考えていきたい」と話していました。
また先日、意見交換した欧州系充電器メーカー関係者も「いまいま、欧州では出力1000kW以上の急速充電の量産化の動きも出てきているようです」という話も出てきている状況です。
ただでさえ、急速充電器の規格では、日本の「CHAdeMO」(及び中国と連携する予定の「ChaoJi」)、欧米それぞれの「CCS」(コンボコネクター式)、テスラの「スーパーチャージャー」、そして中国の「GB/T」という4大系統がバラバラに普及している状況が続いています。
これから急速充電器は日本でどのように普及していくのでしょうか?
いずれにしても、メーカー、インポーター、そしてディーラーは、ユーザー目線であることに加えて、社会全体を俯瞰する姿勢で充電器の普及を考えて欲しいと思います。
Writer: 桃田健史
ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
これはアウディとポルシェから接待されて書いた記事なのかもしれませんが、
2022年にもなって150kWの充電器が革命だなんて題名付けて恥ずかしくないんでしょうか。
最初のテスラ スーパーチャージャー(設置時120kW、後に150kWにアップデート)が設置されたのが2012年、もう10年も前の事です。
私も実際テスラ乗ってますが、充電待ちにより家族の機嫌を損ねずEVで長距離移動するのであれば
最低250kWクラス複数設置、
すぐプラグを刺せばに即認証と課金が済むような充電器必須だと実際使っていると感じます。
350kWが導入されたなら革命かもしれませんが、150kWクラスの充電器じゃガソリン車の代替にはなりません。
実際に日常的に150kW以上の充電器を使った上で記事書いて欲しいです。