今さら聞けないヒール&トゥ! 本当に必要? その役割と練習方法とは

公道では必要ない? ヒール&トゥはどのように練習するのか

 ではヒール&トゥはどのように練習したらいいのでしょうか

 まずは操作の練習の前にヒール&トゥを行うのに適した靴を履く事が大事です。底が薄めでタイトな靴が理想的です。ペダルの踏み替えがしやすくアクセルやブレーキに伝わる反力なども感じ取りやすいです。

ヒール&トゥはサーキット走行などで重要な技術、公道では必要ない?(写真はイメージ)
ヒール&トゥはサーキット走行などで重要な技術、公道では必要ない?(写真はイメージ)

 操作の練習としては、最初のうちはより高いギア(5速や6速)からのシフトダウンから初めていくのが良いでしょう。

 これはMTの仕組み上、高いギア同士の方が変速比の差が小さく、仮に上手くいかなかった場合でもシフトショックが少なく駆動系への負担も低減できるうえに、急なエンジンブレーキによる事故リスクも抑えられるためです。

 かかとでアクセルを踏んで回転数を合わせる動作も、高いギアの領域のほうが軽く済みます。

 最初はブレーキ操作を同時に行わず、アクセルで回転数を合わせることのみを意識しながら回転数を合わせていけるように慣れていきましょう。その後、ブレーキ操作も追加していき、慣れの状況に応じて、1段ずつギアを下げていくとスキルアップもしやすいでしょう。

※ ※ ※

 前述の通り、ヒール&トゥはサーキット走行などで周回タイムを秒単位で縮めるようなスポーツ走行時などに重要な技術となります。公道の走行ではそこまでの急減速と急加速を要することはないので、あまり必要とはしない技術といえるでしょう。さらにヒール&トゥをすると、ミッション側との回転数を合わせるため余分にエンジン回転数を上げるので、燃費も悪くなります。

 また最近のクルマはシフトダウンの際に自動的にエンジンの回転数を合わせてくれるようなブリッピング機能が付いているのも存在します。トヨタのiMT(インテリジェントマニュアルトランスミッション)が代表格です。そのような車種なら、ドライバー側でヒール&トゥのような難しい操作をおこなう必要はなくなります。

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Writer: くるまのニュース編集部

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