鬼加速ヤバし! ハイエースとは違う世界最速商用バン「トランジット」爆誕!? 2000馬力モンスターが英国でお披露目!

イギリスで開催された「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」では、さまざまなカスタムカーを見ることができます。なかでも、フォードの商用バンを「魔改造」したスーパーEVが話題を呼んでいます。

これが商用バンなの? 鬼加速の魔改造仕様とは

 イギリス南部のチチェスターにあるグッドウッドにて1993年からおこなわれている「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」。
 
 なかでも観客の度肝を抜いたのは、フォードのモータースポーツ部門であるフォード・パフォーマンスと、オーストリアのモータースポーツチームのシュタルドによって「魔改造」されたフォードの商用バン「トランジット」でした。

トヨタ「ハイエース」のような定番商用バンとなるフォード「トランジット」をベースとした「プロ・エレクトリック・スーパーバン」
トヨタ「ハイエース」のような定番商用バンとなるフォード「トランジット」をベースとした「プロ・エレクトリック・スーパーバン」

 現地時間6月23日から25日にかけておこなわれたグッドウッドのハイライトといえば、なんといってもヒルクライムセッションです。

 伝説のレーシングカーから、最新のコンセプトカーまで実にさまざまなクルマが走行するこのヒルクライムセッション。2022年も多種多様なクルマが走行し、観客を沸かせました。

 そうしたなかで、トランジットが魔改造されるのはこれが初めてではありません。

 トランジットをベースとした「トンデモカー」は過去に3度登場しており、最初はフォードの歴史的名車である「GT40」の7リッターV8エンジンを搭載、その次はルマン用のエンジンを搭載、そしてその次はF1のエンジンを搭載するという無茶苦茶ぶりでした。

 今回登場したトランジットは、「エレクトリックスーパーバン」という名の通り、これまでのようなエンジンを搭載しておらず、トランジット EVをベースとしています。

 EVベースという意味では現代的ですが、もちろん単なるエコカーということはありません。このエレクトリックスーパーバン、システム最高出力はなんと驚異の2000馬力とのことで、過去の3台の魔改造トランジットの合計よりも多くの出力を発揮します。

 もちろん、それだけのパワーに耐えられるように、ボディ全体はほとんど原型をとどめないほどにカスタムされています。

 もっとも目立つのは、リア部分の「切り欠き」です。本来であれば荷物などを積載するスペースですが、エレクトリックスーパーバンでは中空構造とすることで空力性能を向上させており、ボディと一体化した大型のウィングとなっています。

 ボディ全体もワイド化されており、その周辺は大型のスポイラーが取り巻くようすは、商用バンというよりはレーシングカーそのものです。ここに50kWhの容量を誇るモーターが4基搭載され、4WD駆動によって2秒以下という0-100km/h加速を実現しています。

 インテリアもほとんどレーシングカーのようですが、センターコンソール上には大型のタッチスクリーンが備わり、「ロード」「トラック」「ドラッグ」「ドリフト」「ラリー」といったそれぞれのドライブモードを選択することが可能です。

 さらに、パワーとトルクを一時的に向上させる「Eブースト」モードや、低速での回生ブレーキを強化する「エコ」モードなども選択可能です。

 エレクトリックスーパーバンにはテレマティクス機能も備わっているため、クルマの状態をリアルタイムに送信し、遠隔で情報を得ることができます。

 この機能は通常のトランジットにも搭載可能なものであり、この「魔改造バン」があくまで通常のバンの延長線上にあることをうかがわせます。

 このエレクトリックスーパーバン、ヒルクライムセッションでは、ヨーロッパを中心に活躍するレーシングドライバーのロマン・デュマ選手がドライブ。

 高いモーター音を響かせながら、どこか愛嬌のあるスタイリングで爆走するようすに、訪れた観客も自然と笑顔になっていたようです。

※ ※ ※

 ベースとなるトランジットは、商用バンの定番中の定番であり、日本でいえば、トヨタ「ハイエース」のような存在です。

 そんな商用バンをフォード自ら「魔改造」して走らせてしまう茶目っ気もまたグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードの魅力なのかもしれません。

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