トヨタ「新型ミニバン」の車中泊は「8人乗り仕様」推奨! キャプテン席不要な新型「ノア/ヴォクシー」での寝方とは
新型ノア/ヴォクシーでは、キャプテンシート仕様が人気の中心です。しかし流行りの車中泊を楽しむのなら、断然ベンチシートタイプがねらい目です。その理由について紹介します。
先代ノア/ヴォクシーにはあったキャプテンシートの中寄せ機能が廃止! 新型は車中泊に不向きな仕様に
最近のミニバンは、2列目席を左右独立させた2人掛け「キャプテンシート」レイアウトが人気の中心となっています。
ただし、いま流行りの「車中泊」を楽しみたいなら、選ぶべきは2列目席を3人掛けとした「ベンチシート」レイアウトです。
いまやちょっとレアな選択肢となりつつある2列目ベンチシートレイアウトのよさを、新型ノア/ヴォクシーで検証します。
トヨタは2022年1月13日、3列シートの新型ミニバン「ノア/ヴォクシー」を発売しました。
今回のフルモデルチェンジで4代目となる新型ノア/ヴォクシーですが、人気の中心はキャプテンシート仕様(乗車定員7人乗り)です。
カタログを見ても、内装写真でメインの扱いはキャプテンシート仕様で、ベンチシート仕様(乗車定員8人乗り)はサブの扱いとなっています。
キャプテンシートはシートの左右にアームレストを備え、良好なかけ心地が特徴です。
オプションのオットマンを備えれば、上級クラスの「アルファード」並みの快適さも得られます。
またキャプテンシート仕様は中央部に通り道が確保できることから、3列目席(サードシート)へのアクセス性もよく、使い勝手にも優れています。
常に乗車定員いっぱいに使うユーザーでもない限り、より贅沢な気分を味わえる7人乗りキャプテンシート仕様を選ぶ人が多いようです。
※ ※ ※
さて、ミニバンで車中泊をしようとした場合、寝床となるシートアレンジをおこなう必要があります。
3列あるシートレイアウトのなかで、1列目と2列目、もしくは2列目と3列目を一体で倒しフラットにすることで、ベッド化させます。
ただし1列目(フロントシート)側にはハンドルやシフトレバー、センターコンソールなどの突起物や収納などが多くあり、シートをフラットにした際にも邪魔になります。
そのためミニバンで車中泊を考えた場合、一般的には2列目と3列目をフラットに倒したシートアレンジとするのが基本となります。
ところが新型ノア/ヴォクシーの場合、キャプテンシート仕様の席をそのまま倒しても、2席間にはすき間ができてしまいます。仮眠程度なら寝られないことはありませんが、車中泊のベッドとしては不都合が生じます。
「車中泊」視点で考えると、新型ノア/ヴォクシーは人気のキャプテンシート仕様ではなく、ベンチシート仕様を選択したほうが良い、という結論になります。
※ ※ ※
先代ノア/ヴォクシーには、キャプテンシートを中央に寄せる便利な機構が備わっていました。
シートを倒す際にも左右の席を中央に寄せることで、ほぼ一体になった2列目席を生み出すことができたのです。
これならば、キャプテンシート仕様でも車中泊に有効活用することができました。
ところが新型ノア/ヴォクシーでは、この便利な機能が廃止されてしまいました。なぜでしょうか。
中央に寄せる機構が備わった理由は、シートを大きく後ろへロングスライドさせるためでした。
先代ノア/ヴォクシーでキャプテンシートをそのまま後ろへスライドさせると、左右に跳ね上げた3列目シートに当たってしまいます。これを避けるための苦肉の策だったのです。
新型ノア/ヴォクシーではフルモデルチェンジに際し、室内レイアウトの設計をすべて一新しました。
壁や柱の角度を最適化し、収納した3列目席も薄型化したことで、わざわざキャプテンシートを中央に寄せて避けることなく、そのままロングスライドできるようにしたのです。
シートスライドの利便性は格段に向上しましたが、車中泊を考えた場合には残念ながらマイナス要素となります。
※ ※ ※
新型ノア/ヴォクシーで車中泊をしたいと考えているのなら、2列目席はベンチシートタイプを選ぶ必要があります。
先代と同じつもりで購入すると困ったことになるので、シートアレンジは事前に販売店で良く確認しておくことをおススメします。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。