練馬ICが遠い…関越道と首都高なぜ直結しない? 実は存在する接続構想 国や都も一応やる気?
「高速練馬線」に対する国や地元の姿勢は?
しかしそんな高速練馬線の構想ですが、池袋線の渋滞に拍車がかかるとして高速練馬線の起点は、中央環状線に移されます。
国土交通省が2006(平成18)年9月に策定した「首都圏整備計画」では、東京中心部の道路整備に関して次のように記述しています。
「首都高速道路(中央環状品川線、中央環状新宿線、晴海線)、高速1号線(2期)、同練馬線、同都心新宿線、同2号線(延伸)、同内環状線、第二東京湾岸道路等について事業中の区間の整備を推進するとともに、その他区間の調査を推進する」
また、東京都は、2040年代に向けた都市づくりの方針や方策を示した「都市づくりのグランドデザイン」(2017年9月公表)で、整備の検討を進める高速道路として高速練馬線を挙げています。
首都高速のウェブサイトでは、首都高と関越道の接続について次のように説明しています。
「『首都圏整備計画(平成18年9月 国土交通省)』において、中央環状線と関越道を結ぶ『高速練馬線』として、調査を推進する路線に位置づけられていますが、都市計画等の諸手続がまだ行われていません。計画の具体化については、今後、国や東京都によって検討されていくものと考えています」
ちなみに、道路が通ることになる練馬区は2007年1月、高速練馬線について次のように求めています。
「都市高速道路第10号線(首都高速10号練馬線)や外環東名高速道路以南の整備など、従来の整備計画が棚上げになっている計画について、実現に向けた調査、研究を早急に進めること」
これは、外環道の関越道~東名間の計画が、それまでの高架構造から地下式に変更される際に出された意見のなかで言及された内容です。
このように高速練馬線は、国や都としては「整備を推進する」「整備を検討する」といった形で存続しており、地元の練馬区も実現に肯定的な姿勢を示していることが分かります。
しかし、具体的な動きはまだ見えていません。
周辺に目を向けると、外環道の関越道~東名間の建設が進行中です。
これが開通すると関越道へのアクセスルートが増えることから、都心直結ではないものの、池袋線や、練馬ICにつながる目白通り、笹目通り、環八通りといった一般道の混雑が緩和すると思われます。
高速練馬線の計画は今のところ足踏み状態が続いていますが、外環道が開通すると、検討の順番が来るのかもしれません。
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