パトカーや救急車以外にも? 「回転灯」には5色あった! 一般車両でも使える色とは?
クルマにつける回転灯には、「赤」以外に4色が存在。「黄」「青」「緑」「紫」も含めた5種類が存在します。特殊車両以外で使える場合もあるといいますが、どのような役割があるのでしょうか。
「紫色回転灯」のみ一般ユーザーでも使用OK
クルマにつける回転灯といえば、パトカーや救急車についている、赤い色を思い出す人も多いでしょう。
しかし、特殊車両についている回転灯は、赤色だけではありません。全部で5種類の色があります。それぞれ、どの色がどのような用途に使われているのでしょうか。
回転灯とは車両の屋根などに取り付けるもので、固定したライトの周りで反射鏡を回転させるタイプと、ライト自体が回転するタイプがあります。
回転灯の色は「赤」「黄」「青」「緑」「紫」の5種類があり、使用する車両や用途など、状況によって使い分けられているので、回転灯の色によって、そこで行われている作業を知ることができます。
回転灯を使うには、道路運送車両法に定められた車両の種類や、作業内容を順守する必要があります。無許可で回転灯をつけて公道を走ると、道路交通法違反になるので注意しましょう。
●赤色回転灯
赤色回転灯は、警察車両をはじめとする、緊急車両に用いられています。通常、道路などで一番目にすることが多いのが、この赤色回転灯です。
赤色回転灯は、緊急車両が取り付けることのできる回転灯です。また赤色回転灯は、基本的にはサイレンを鳴らしながら使うように、義務付けられています。つまり、赤色回転灯を点灯するだけでなく、サイレンの音によって、緊急車両が通過することを周囲に知らせているのです。
警察車両にしても消防車や救急車にしても、一刻を争って到着する役割を担っています。
●黄色回転灯
黄色回転灯は、道路交通法施行令第三章第十四条の定めにより、道路管理パトロールカーなどに使われています。一般の道路でも使われますが、主に高速道路で使われることの多い回転灯です。
高速道路で道路の補修をおこなう際は、必ずといっていいほど黄色回転灯をつけた車両があるので、赤色回転灯と同じく私たちにとってなじみのある回転灯と言えるでしょう。
●青色回転灯
青色回転灯は、自主防犯活動用自動車に使われる回転灯で、「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2006.06.13】(第一節)」により、防犯パトロールカーに取り付けることが定められています。
防犯活動用車両については厳密な規定があり、地元の警察や自治体などに届け出をおこない、認可されなければ防犯活動用車両とは認められません。たとえ防犯の目的であっても、この認可がないと、青色回転灯は使用できないので注意しましょう。
●緑色回転灯
緑色回転灯は、誘導車(運搬車両)に使用される回転灯です。誘導車について緑色回転灯の使用が許可されるのは、運送事業者が、自社の特殊車両を誘導する場合に限定されています。
そのため、特殊車両を持たない一般の業者が、他社から委託を受けて特殊車両を誘導する場合は、緑色回転灯を使うことはできません。このように、緑色回転灯の使用は、非常に限定されたものになっています。
ちなみに、緑色回転灯は誘導車のほかに、幅3mを超えるトレーラーをけん引するトラクターにも、使用することができます。
●紫色回転灯
紫色回転灯は、道路上で事故が起きた場合や、何らかの理由で、道路上で車両を停止しなければならない場合に、使用する回転灯です。通常、道路上に車両を停止する場合は、三角形の反射式停止表示板を、設置することが義務付けられていますが、紫色回転灯は反射式停止表示板の代わりに使うことができます。
反射式停止表示板は、正立正三角形の反射部があり、200m離れた場所からでも反射していることがわかること、反射光の色は赤色とし、道路上で垂直に立てることができることなど、細かい規定があります。
これに対して、紫色回転灯は簡単に取り扱えるので、個人でも用意しておけば、万が一の際に使えます。
紫色回転灯は他の回転灯と違って、使用するにあたって許可は必要ありません。5色ある回転灯のなかで、一般車両で唯一使用することができますが、あくまでも車両故障や、緊急時の停止のみに使用が許可されています。走行中の点灯は認められていません。
※ ※ ※
回転灯は、赤色以外にも黄色回転灯や青色回転灯、緑色回転灯といった特殊車両用のものも存在します。また紫色回転灯のように、私たちの生活で役立つタイプもあるのです。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。