世界初公開された新型「RX」何が変わった? 全面刷新したレクサスのラグジュアリーSUVを徹底解説!
「ロングセラーだからこそ変わらなければならない」……新型「RX」はボディも進化!
スペックは現時点では非公開ですが、2.4リッターターボ+フロントモーターの組み合わせで279ps/430Nm+α、リアのeアクスルはRZと同じであれば80kW(109ps)なので、と思っていたら、北米向けの資料を見るとシステム出力367hp(=372ps)と記載されていました。
プラットフォームはGA-Kながら大きく手が入ったフェイズ2といっていい仕様です。
具体的にはGA-KはTNGAの頭出しということで過剰スペックであること、まだまだやり切れていないことを反映させたといいます。
軽量化(マイナス90kg)と低床化により重心高は従来比マイナス15mm、全長は不変ですがホイールベースは+60mm、トレッド拡大(フロント・15mm/リア・45mm)などにより、ヨー慣性モーメント低減を含めた基本素性を高めています。
加えて、リア周りの骨格刷新やサスペンション取り付け部の着力点剛性の確保、接合剛性アップ(レーザースクリューウェルディング+構造用接着剤+短ピッチ打点技術)などもおこなわれました。
サスペンションはフロント・ストラット、リアは新開発となるマルチリンク式を採用。
ショックアブソーバー配置やサスペンションメンバーのマウントブッシュの特性最適化などにより、フラットな乗り味はもちろん不快な振動も抑制されているそうです。
ショックアブソーバーはノーマルがスウィングバルブ式、Fスポーツがリニアソレノイドバルブ式AVSを採用しています。
ちなみに2.4リッターターボ+DIRECT4の組み合わせは、「Fスポーツパフォーマンス」のみの設定となり、FスポーツパフォーマンスはFスポーツの上位に位置する新グレードで、北米仕様「IS(IS500 Fスポーツパフォーマンス)」に続く導入となります。
具体的には専用の内外装やフットワークに加えて、パワートレインも独自性を持たせたモデルです。走りのさらなる向上のためい細部まで抜かりなしで、6ピストン対向キャリパー、後輪操舵角が拡大(最大4度)されたDRS(ダイレクト・リア・ステア)、21インチ専用タイヤなども採用されています。
走りの味付けは乗ってみないと解りませんが、新世代レクサス共通となる「すっきりと奥深く」、「対話できる」、「走って楽しい」に加えて、新型RXならではの独自性を期待したいところです。
個人的には元気に走らせるときはSUVを感じさせない一体感、ゆっくり走るときはSUVらしいおおらかで穏やかといった二面性があると良いなと思っています。
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新型RXはすべてにおいて、より“攻め”に転じたモデルといえるでしょう。
豊田社長は常日頃から「ロングセラーだからこそ変わらなければならない」、「次世代に向けて生き残る必要がある」と語っていますが、それはRXも同じというわけです。
Writer: 山本シンヤ
自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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