なぜ私有地の「無断駐車」は対処出来ない? 「自力救済」が逆に罰則対象になる? 可能な対応方法とは
迷惑な私有地での無断駐車、適切な対策方法は?
では、このように私有地に侵入してきた無断駐車のクルマに対しては、泣き寝入りするしかないのでしょうか。
前出の担当者は「違法駐車している人の目につくように、私有地に警告の張り紙を貼るという対策はひとつの手です」といいます。
しかし、この警告の旨を伝える張り紙には注意点が必要であり、過度に脅すような警告文や、金銭を要求するような内容を記載した場合には「脅迫罪」で罪に問われる恐れがあります。
脅迫罪は刑法222条にあたり、「生命、身体、自由、名誉または財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、2年以下の懲役、または30万円以下の罰金に処する」と定められています。

また、この警告文をクルマの持ち主の目につくようにするために、クルマの窓ガラスやボディ部分に勝手に貼り付けた場合、前述の器物損壊罪に該当してしまう恐れがあります。
そのため、「私有地であるため、クルマの駐車をしないでください」という旨の警告文をクルマの所有者に伝える際には、前述のような点に十分に気をつけおこなう必要があるといえます。
さらに、前出の担当者は、私有地への無断駐車に対する有効な対策として「法律的に訴えるのであれば、弁護士に相談するのが良いのではないでしょうか」と話します。
自力で私有地への無断駐車を対処しようとした場合、前述のようなさまざまな問題が起こり得る危険性があります。
そのため、法律に詳しい弁護士に相談し、法律的に訴えることがもっとも安全で有利な状況で対策できる方法であるといえるでしょう。
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どんな理由があろうと、私有地に無断で駐車する行為は非常に迷惑極まりないものです。
当然のことですが、どうしても駐車する必要がある場合には、きちんとした駐車スペースにとめるようにしましょう。
Writer: Peacock Blue K.K.
東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。














