中国から撤退!? ホンダ高級ブランド「アキュラ」23年以降既存車の販売終了! 復活は「NSX」か
ホンダのプレミアムブランドであるアキュラが、中国市場から撤退することが明らかになりました。これまでの販売状況を見ると撤退もやむなしというところですが、一方で今後の復活を否定するものではないという意見もあるようです。
ホンダのプレミアムブランド、中国では苦戦
2022年4月8日、ホンダと広州汽車による合弁企業である広汽ホンダは、2023年以降アキュラブランドの既存製品の生産・販売を終了するとことを明らかにしました。
広汽ホンダは、「リソースを統合し、電動化を加速するため」と説明していますが、実際には、販売不振を理由とした世界最大市場からの撤退という見方が有力です。
中国におけるアキュラの歩みはどのようなものだったのでしょうか。
アキュラが誕生したのは1986年のアメリカでしたが、中国市場へと導入されたのは2006年のことです。
当時、急激な経済成長を見せていた中国では、富裕層も着実に増加しており、それにともなって高級車需要も増えつつありました。
中国のなかでも、とくに広州を中心とする南部では日本車人気が高く、ホンダの高級車ブランドであるアキュラの中国導入は大きな話題を呼びました。
実際に、導入直後の2008年には、目標を上回る販売台数を記録するなど、まずまずの滑り出しを見せています。
しかし、この当時中国で販売していたアキュラ車は、主力市場である北米向けの大排気量エンジンを搭載したものでした。
例えば、フラッグシップセダンである「RL」には3.5リッター、スポーツセダンの「TL」には3.2リッターという大排気量のV型6気筒エンジンがそれぞれ搭載されていました。
日本や欧米では、排気量の大きさはそのクルマの「格」を表す重要な要素のひとつであるとされていますが、中国ではそれほど重視されていません。
そのため、北米市場では人気の高かったホンダ自慢の「VTEC」エンジンも、中国のユーザーにとってはそれほど響かなかったようです。
さらに、2008年9月には自動車に関する消費税の改正があり、排気量が3リッターを超えるクルマについては概ね10%程度の増税となりました。
つまり、アキュラ車は事実上10%の値上げとなってしまったのです。
しかし、アキュラはここで車両価格を20%程度値上げするという「悪手」とも呼べる戦略を採ってしまいます。
ユーザーからすれば、増税にかこつけた「便乗値上げ」という感が強く、アキュラのブランドイメージは大きく低下してしまいます。
その後、アキュラは「ILX」や「ZDX」といった新型車を投入するなどして人気回復を図りましたが、世界中の自動車メーカーが中国専用モデルを開発するようになったにもかかわらず、アキュラはあくまで北米向けモデルの中国導入というスタンスにとどまっていました。
2016年になり、ようやく中国専用モデルの「CDX」や「TLX」のロングホイールベース仕様である「TLX-L」を投入し、さらには現地生産も始めます。
これらに搭載されていたのは、中国市場向けに開発された1.5リッターターボや2.4リッターのこれまでとくらべて小排気量のエンジンでした。
これにより、中国市場におけるアキュラの販売台数は大きく回復。
しかし、それもつかの間、TLX-Lは環境規制に対応できず2020年にラインナップから姿を消し、それ以降はふたつのモデルだけで販売を続けているという状況でした。
中国は、世界でもっとも電動化を推進している市場です。
すでに多くの自動車メーカーが中国に最新の電動車を投入しており、そのなかにはアキュラのライバルでもある日欧米のプレミアムブランドも含まれます。
ホンダも2040年には世界で販売する新車のすべてを電気自動車(EV)もしくは燃料電池車「FCV」にすることを宣言しており、アキュラ向けに新型エンジンの開発を継続することは考えにくいといわざるを得ません。
このように考えると、すでに噂されていたとおり、アキュラの中国市場撤退は既定路線だったということができます。
ホンダが結構売れている中国ですら売れないという事は、日本導入は無理だな…
中国人は性能よりも見た目の派手さや高級感重視の超カッコ悪い車が好きそうなので。どうせエンジン一つまともに開発できない国ですから放置でいいんじゃないでしょうか。むしろ、エンジンではなくEVになったらモーターの方が簡単じゃん!とか言いそうですし。そうなるとバッテリー以外にモーターもよく燃えそうですね。