「日本ってすごくね?」 トヨタ・日産・ホンダがスポーツカー続々投入! まだ日本は「スポーツカー大国」と言えるのか

2022年、日本のメーカーが手掛けるスポーツカーが続々と登場します。一時期は絶滅寸前ともいわれた国産スポーツカーですが、今再び日本は「スポーツカー大国」となるのでしょうか。

GRスープラにMT追加! Z、タイプR、GRカローラなどなど、日本はまだまだスポーツカー大国なの?

 一時期は絶滅寸前ともいわれた国産スポーツカーですが、近年は再び賑わいを見せています。
 
 しかし、その背景には、自動車メーカーの苦悩も見え隠れしています。果たして、日本はいまでも「スポーツカー大国」といえるのでしょうか。

2022年は「国産スポーツカー」祭りか! 各社が渾身の1台を発表!
2022年は「国産スポーツカー」祭りか! 各社が渾身の1台を発表!

 世界における日本車のイメージといえば「壊れにくい」「燃費性能が高い」「コストパフォーマンスがよい」といったものが定番です。

 裏を返せば、「官能的」「スポーティ」「ハイパフォーマンス」といった言葉とは縁遠いクルマ、という印象が根強いのも事実です。

 一方、近年そんな日本車のイメージが変わりつつあります。

 例えば、トヨタからリリースされた「GRヤリス」や「GRカローラ」は、欧州ホットハッチに勝るとも劣らないハイパフォーマンスカーに仕上げられているほか、日産からまもなく発売される7代目新型「フェアレディZ」にも世界中から注目が集められています。

 さらには、ホンダからも新型「シビックタイプR」の発表・発売が控えているほか、トヨタ「GRスープラ」には待望のMT仕様が追加される見込みです。

 各社のこうした動きを見ると「日本はスポーツカー大国なのでは?」と感じる人も多いかもしれません。

 実際、1980年代から1990年代は前述したクルマの「先祖」たちを中心に、国産メーカーのスポーツカーがまさに百花繚乱の様相を呈していました。

 その後、厳格化された排出ガス規制などの影響から、ほとんど絶滅したといっても過言ではない国産スポーツカーでしたが、2012年にはトヨタとスバルから「86/BRZ」が発売されたことで、わずかにその息を吹き返しました。

 そして現在、国産スポーツカーに対する注目が高まっているのは前述したとおりです。

 このまま、またあの「栄光の時代」がやってくることを期待する人も多いかもしれません。しかし、実際には各社は苦心を重ねてスポーツカーを出しているというのが実情のようです。

 例えば、GRヤリスやGRカローラ、あるいはシビック タイプRには、それぞれベース車として「ヤリス」「カローラ」「シビック」が存在していますが、これらはいずれもグローバルでベストセラーカーとなっているモデルです。

 ベース車に比べて、エンジンや足回りなどに大きく手が加えられたとしても、それ以外の部分ではベース車と共通しているものも少なくありません。

「大量生産することで製品ひとつあたりのコストを下げる」という工業製品の原則を適用することで、ハイパフォーマンスモデルであっても、なんとか手の届く価格帯に押さえているといえます。

 逆にいえば、もしプラットフォームやエンジンなどを完全に専用品で仕上げた新型スポーツカーを開発したなら、ユーザーが支払う金額は1000万円どころではない金額になってしまうことでしょう。

 同様に、86やスープラも、BRZや「Z4」と多くの部分を共有することによって、コストを削減しています。

 2012年に86が復活した際、久しぶりの国産コンパクトFRスポーツカーの登場に多くのファンが胸を踊らせた一方で、世界最大級の自動車メーカーであるトヨタをもってしても、単独でスポーツカーを作れない時代になってしまったことを危惧する人も少なくありませんでした。

 新型フェアレディZに関しても、日産の苦心が見て取れます。

 先代のフェアレディZの型式は「Z34」であったため、順当に行けば新型フェアレディZの型式は「Z35」になるのが自然です。しかし、実際には新型フェアレディZの型式は旧型と同様「Z34」のままとなっています。

 その背景には、新型プラットフォームの開発に掛かるコストや、各市場で新たに型式指定を受けるためのコストを削減するという事情があるようです。

 つまり、便宜上「新型」と呼ばれているフェアレディZですが、実際には型式変更をともなわないため、「マイナーチェンジ」であるというのが正確です。

【画像】こんな「カローラ見たこと無い!」最強仕様「GRカローラ」公開! 新型Zも凄かった! その姿を写真で見る(52枚)

【2023年最新】自動車保険満足度ランキングを見る

画像ギャラリー

1 2

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

【NEW】自動車カタログでスペック情報を見る!

最新記事

コメント

本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。

がぁ へ返信する コメントをキャンセル

6件のコメント

  1. Zは大幅なマイナーチェンジだったから、前面衝突軽減装置装着義務化の認可受付後にMT車が出せたんですね!
    それならスイフトスポーツ・マツダロードスターとかも同じ手法でMT車を2025年までは継続販売出来ますね('◇')ゞ
    最後の認可車だと思ってGR86を買ったけど
    もう少し待った方が良かったかもですね(~_~;)

  2. 中露という資源国を敵に回す現状では、例えばアルミが入ってこないとか
    今までのような価格でスポーツカーを楽しむことが出来る時代は終わりかもしれない。
    排ガス規制で終焉を迎えるよりも早いかもしれない。
    こんな環境で通貨高になれば少しは痛みも和らぐのだけど、大借金国の日本では金利があげられない。
    今日明日の日銀会合で金利上げに動けば背景は少しは変わるかもしれないけれど…
    さて黒田バズーカ第何弾は出るかな?

    • カリカリのハイスペックスポーツカーじゃなく、見た目のカッコいい車が欲しいだけなんだが。

      新しいスープラや86を見てると絶望しかない。

  3. 「もしプラットフォームやエンジンなどを完全に専用品で仕上げた新型スポーツカーを開発したなら・・・」オーナー諸氏、俺みたいにS2000手放したらアカンよ(笑)
    あと、一応GRヤリスは素ヤリスとエンジン、ミッション、シャシー共通じゃないからね。

  4. スープラは中身BMWだし
    日産はほぼルノーの子分
    GRヤリスとスイフトスポーツは良いスポーツカーだと思う

  5. 先ずMAZDAが、あの会社の規模でスポーツカーを絶やさない事を誉めてあげて下さいm(__)m。
    スポーツカーに乗っても、無様な運転をしないようにドライバーを育てる車が無いですよね。
    ドライバーを育てたいなら全メーカーで共通のプラットホームを開発してローテクで安いスポーツカーを作るべきです。ミッドシッププラットホームなら全メーカーの小排気量FFエンジンを流用できるでしょうし、後輪駆動ということで学べる車になると思うんです。

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー