日産「“新”SUV」登場! 最新ハイブリッド初搭載でさらに燃費アップ! 静粛性が進化した新「キャシュカイ」欧州仕様の乗り味とは?

2025年6月26日、日産は欧州市場向けに第3世代「e-POWER」を搭載したSUV「キャシュカイ」を発表しました。本記事では発表で明らかになった情報や、試乗して感じた乗り味について紹介します。

最新e-POWERってどんな性能?

 2025年6月26日、日産は欧州市場向けに第3世代「e-POWER」を搭載したSUV「キャシュカイ」を発表しました。

 キャシュカイの進化を紹介するとともに、今回の発表で明らかになった第3世代e-POWERに関する情報をチェックしてみました。

日産「キャシュカイ(Qashqai)」第3世代「e-POWER」搭載モデル
日産「キャシュカイ(Qashqai)」第3世代「e-POWER」搭載モデル

 ヨーロッパ市場を中心に海外専売モデルとして販売されているキャシュカイは、現行モデルで3代目となります。

 初代モデルは「デュアリス」の名前で日本でも販売されていました。

 今回の発表は新型の登場という訳でなく、現行モデルである3代目キャシュカイに第3世代e-POWERを搭載することになります。これが第3世代e-POWERの初市場投入になるのです。

 今回の発表によると100kmを走行するのにどれくらいのガソリンが必要になるかを示すL/100kmは4.5L/100km(WLTP)で、燃費性能を向上させたとのこと。

 これにより、セグメントトップクラスとなる1200kmという航続距離を実現しています。

 具体的に第2世代e-POWERを搭載した現行キャシュカイとどれくらい違うのか?という点ですが、最大で16%、高速域で14%の燃費向上を実現したとのこと。

 ディーゼル車並みの1200kmという航続距離と高速域での燃費改善はヨーロッパ市場で人気となりそうな進化と言えます。

 また、静粛性も向上しており、第2世代e-POWERに比べて5.6dB車内騒音を低減しているそうです。

 これは、発電用エンジンを特化させたことで、ターボラグや低速域のエンジントルクを気にすることなく開発できたため、大型のタービンや最終減速比の変更などを自由に行えたことが影響しています。

 これらの変更により、高速走行時にエンジン回転数を第2世代に比べて200rpm低くすることが可能になったため、燃費性能だけでなく静粛性にもいい影響をもたらしているのです。

 さらに、スポーツモード時は出力が10kW高められており、以前よりもスポーティな加速感を味わえます。

 キャシュカイはヨーロッパ市場を中心に販売されているアーバンテイストなSUVですが、日本市場での販売は予定されていません。

 そうなると日本市場にはいつ第3世代e-POWERが投入されるのか気になるところです。

 以前からアナウンスされていたことですが、今回の発表によると、日本市場では2026年度に発売を予定している新型「エルグランド」から第3世代e-POWERが搭載される予定です。

 既に第3世代e-POWERは国内でもメディア向け試乗会などが行われており、筆者も試乗しましたが、走る、曲がる、止まるの走行性能はユニットの高剛性化により確実に向上している印象でした。

 それに加え静粛性の向上も確かに感じられるものでした。

 これまで課題とされてきた高速域での燃費改善が市場でどう評価されるのか、ヨーロッパ市場での評価で最も注目すべきポイントと言えます。

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Writer: 西川昇吾

1997年生まれ、日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。大学時代から自動車ライターとしての活動をスタートさせる。現在は新車情報のほか、自動車に関するアイテムや文化、新技術や新サービスの記事執筆も手掛ける。また自身でのモータースポーツ活動もしており、その経験を基にした車両評価も行う。

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