こんなのアリ!? 誰もが驚いたバケモノ国産車ジャンル別3選

クルマ好きも驚くとんでもないバケモノ国産車がかつて登場したことがありました。改めて振り返ってみます。

そこまでやるか! コンパクトカー、ミニバン、SUVのぶったまげ仕様

 いままで数多くの国産車が登場してきましたが、その歴史のなかでまわりがアッと驚くクルマたちが登場したこともありました。今回はそんなクルマたちを、歴史を紐解きながらジャンル別に振り返ってみます。

こんなのアリ!? 誰もが驚いたバケモノ国産車
こんなのアリ!? 誰もが驚いたバケモノ国産車

●これぞまさにベイビーギャング? トヨタ「iQ GRMN スーパーチャージャー」

 まず最初に取り上げるのは、トヨタの「iQ GRMN スーパーチャージャー」です。

 ベースとなるトヨタの「iQ」は2008年に販売開始となった革新的なマイクロコンパクトカー。全長は2985mmと非常に短いサイズながら、リアシートを備える4人乗りモデルとして登場し、大きな話題となりました。

 3mを切るボディに4人が乗れるパッケージングを構築するため、専用の小型エアコンユニットの開発、エンジン位置を前輪車軸より下げる専用レイアウトの採用、追突事故の際にリアシート乗員を守る世界初の「リアウインドーカーテンシールドエアバッグ」が装着されるなど、さまざまな意欲的なチャレンジがおこなわれていました。

 そんな独創的なiQのなかでも、さらに強烈な存在感を放ったのが、2012年に100台限定、当時355万円で販売された「iQ GRMN スーパーチャージャー」です。

 その名の通り、1.3リッター直列4気筒エンジンにスーパーチャージャーが装着されて、最高出力は130馬力を発揮。これに専用のクロスレシオ化された6速MTが組み合わされ、車重990kgのホットハッチ仕立てとなっていました。

 また、専用前後バンパーやオーバーフェンダーにより全長が140mm、全幅は25mm拡大されており、特に全幅は、この拡大で1710mmとなったことでマイクロコンパクトカーながら3ナンバー仕様に。

 側面のGRMNのロゴはステッカーなどではなく、凹凸の立体形状になっており、そのためにドアパネルまで専用品になるなど、中身だけでなく見た目もこだわりの仕上げとなっていました。

●ミニバンなのにめちゃ速い! ホンダ「エリシオン プレステージ」

 次に取り上げるのは、ホンダの「エリシオン プレステージ」です。

 ベースとなった「エリシオン」は、当時オデッセイよりひと回り大きいミニバンとして2004年に登場しました。

 そのモデルライフ途中の2007年に、ビックマイナーチェンジを機に追加されたのがエリシオン プレステージです。

 ライバルのミニバンにも負けない迫力ある顔付きが採用されると同時に、特にインパクトをもたらしたのは、当時の同社最上級車種の「レジェンド」と同じ、300馬力を発生する3.5リッターV型6気筒エンジンが搭載されたことでした。

 300馬力のミニバン登場は当時驚きとともに話題を呼びましたが、残念ながら市場では人気爆発とまではいかず、エリシオン プレステージは2013年10月に販売を終了しました。

 その後、トヨタ「アルファード」「ヴェルファイア」の3.5リッターV型6気筒エンジンが、2017年のマイナーチェンジで300馬力オーバーを達成。しかしそれよりも10年前に、ホンダがミニバンで300馬力を達成していたのでした。

●あの「GT-R」の中身をそのまま移植?最強のSUV「ジューク R」

 最後に取り上げるのは、あの日産「GT-R」のエンジンを始めとするパワートレインを、同社の人気SUVだった「ジューク」にそのまま移植して作成された「ジューク R」です。

 このジュークRは、2011年10月に日産の欧州法人が「ジューク-Rプロジェクト」として制作したもので、販売された台数はわずか限定5台と言われています。

 見た目は一見ジュークに見えますが、ホイールはR35型GT-Rに装着されている20インチを履き、冷却のため前方の開口部も大きく広げられており、タダモノではない雰囲気が漂っています。

 またGT-Rと同じ「VR38DETT型」3.8リッターV型6気筒ツインターボエンジンが搭載されており、6速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)と組み合わされるのはもちろん、搭載方法についてもトランスミッションを後方に搭載する「トランスアクスル方式」が採用されていました。

 まさに「SUV版GT-R」と言っても過言ではない本格的な内容で、ジュークRは大きなインパクトを残しました。

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