給油時の「水抜き剤入れますか?」なぜ減った? ガソスタ定番セリフを耳にしなくなった理由とは
水抜き剤ってなに?そもそもどんなときに使うの?
そもそも水抜き剤とはどういったものなのでしょうか。
水抜き剤とは、燃料タンクに入れて使用する液剤のことで、燃料タンク内に溜まってしまった水分を除去するためのものです。
通常、燃料タンクに水を入れることは決してありませんが、ガソリン給油時に空けた給油口から、タンク内に空気が流入してしまうことがあります。
空気のなかには僅かな水分が含まれており、タンク内の気温が低下すると結露してタンク内に溜まってしまいます。
タンク内に水が溜まると錆つきの原因になり、タンクの劣化を進行させる可能性がありますが、取り除くことは容易ではありません。
そこで活用されるのが水抜き剤です。水抜き剤の主成分はイソプロピルアルコールといった親水性のアルコール成分で、水分を親和してガソリンと乳化させます。
ガソリンは油なので、本来であれば水分と混じり合うことはありませんが、水抜き剤の効果によって混じり合わせることが可能です。
なお、ガソリンに乳化した水分はそのままガソリンとともに燃焼されることになり、面倒な手順を踏まずとも、しっかりとタンク内から除去されます。
こうしたことから、水抜き剤は給油時に毎回活用するものではなく、定期的に活用して、タンク内を正常な状態に保つものと認識するのが良いでしょう。

なお、金属製のタンクが主流だった1980年代以前のクルマでは錆つきを予防することが重要です。
タンク内の水を放置してしまうと、タンクが錆びついて穴が開く可能性があり、燃料漏れといったトラブルに繋がることも考えられます。
年式の古いモデルを所有している場合には、定期的に水抜き剤を使用し、タンク内の水を取り除くようにすると良いでしょう。
Writer: Peacock Blue K.K.
東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。


















