日産新型「キャラバン」はディーゼル車がイチ押し!? ガソリン車とどう違う? ハイエースに負けないところは?
日産の商用車「キャラバン」のディーゼル車のマイナーチェンジが発表されました。すでにガソリン車はマイチェンしていますが、新型キャラバンのディーゼル車はどのようモデルに進化したのでしょうか。
ガソリン車に続き、キャラバンのディーゼル車がマイチェン!
ワンボックスバンは、街中で頻繁に見かける商用車の代表です。その市場は、日産「キャラバン」とトヨタ「ハイエース」の一騎打ちですが、勝負はハイエースが圧倒的に有利で、売れ行きはハイエースが7割、キャラバンが3割となっています。
以前のハイエース9割に対してキャラバン1割だった頃と比べると、キャラバンはシェアを増やしているものの依然として少数派です。
そこで最近のキャラバンは、積極的にマイナーチェンジを実施しています。2021年10月にガソリンエンジン、さらに2022年2月にはクリーンディーゼルターボも新しくなり、4月下旬から販売されます。
開発者は「ディーゼル車もガソリン車と同時にマイナーチェンジしたかったのですが、メカニズムを刷新したため遅れました」と述べています。新しいクリーンディーゼルターボは、日産が業務提携を結ぶ三菱製になるからです。
このディーゼルは、三菱「デリカD:5」などが搭載する2.2リッターのタイプと同系列のエンジンで、キャラバンに搭載されるエンジンは排気量が2.4リッターになります。最高出力は132馬力(3250回転)、最大トルクは37.7kg-m(2000回転)です。
今回ディーゼルエンジンを変更した主な目的は、クリーン性能の向上です。排出ガスの処理装置には、従来から装着されているディーゼルパティキュレートフィルター(粒子状物質の除去装置)に加えて、窒素酸化物を尿素との化学反応によって除去する尿素SCRも採用しました。
これらを採用したことで、キャラバンのディーゼルは平成30年排出ガス規制に適応。動力性能も高まり、ATもガソリンエンジンと同じく、従来モデルの5速から7速に改良されて、燃費性能も12%向上。ディーゼルエンジンの刷新によりさまざまな性能が高まりました。
キャラバンのディーゼル車を新型モデルと従来モデルで乗り比べると、違いは明らかです。発進直後に軽くアクセルペダルを踏んでいる2000回転付近でも、新型モデルは従来モデルに比べて粘り強い印象になりました。
アクセルペダルを踏み増すと、2000回転から3500回転付近の駆動力が増加。従来モデルに比べると、アクセルペダルを緩く踏み増しただけで、実用的に十分な加速が得られます。
また、エンジンの負荷が減ったこともあり、エンジンノイズも小さく抑えられました。振動も同様で、新型モデルの快適性は従来モデル以上に高まっています。
ディーゼル車のWLTCモード燃費は、2WDの上級グレード「プレミアムGX」が11.3km/Lです。軽油の価格は、レギュラーガソリンに比べて1リッター当たり20円ほど安いため、燃料代は日産「セレナ」のスマートシンプルハイブリッド車と同程度に抑えられます。
新型キャラバン ディーゼル車の開発者によると「足まわりのセッティングなどは従来モデルから変えていない」とのことですが、装着されるタイヤは変更されました。
そのためか、操舵に対する反応が従来モデルとは異なり、ステアリングホイールを回し始めたときの鈍さが払拭され、正確性が向上しています。
新型キャラバンの乗り心地は、商用車とあって硬めです。上下に揺すられる印象も強めですが、不快な突き上げ感は抑えられました。
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