あまりにも特徴的!? 間もなく開幕する2022年シーズンのMotoGP、進化するマシンの外観を見る
2年ぶりにエンジンがアップデートされた2022年シーズンのMotoGP。各メーカーは公式テストでどのようなバイクを走らせたのでしょうか。写真とともに、それぞれのMotoGPマシンを見ていきましょう。
進化を続けるMotoGPマシン、外観では空力デバイスの形状が気になる
2022年シーズンのMotoGP開幕戦を前に、2月5日、6日にマレーシアのセパンで、そして2月11日から13日にかけてインドネシアのマンダリカで公式テストが行なわれました。2021年は新型コロナウイルス感染症の影響を鑑み、技術規則が変更され、原則としてエンジンのアップデートが行なわれませんでした。2022年は従来通りとなり、2年ぶりに新しいエンジンが投入されたのです。
エンジンといえば、MotoGPクラスに参戦する6メーカー、ヤマハ、ドゥカティ、スズキ、ホンダ、KTM、アプリリアのうち、ヤマハとスズキは並列4気筒、ドゥカティとホンダ、KTM、アプリリアはV型4気筒エンジンを搭載しています。2022年は前述のように2年ぶりにエンジンのアップデートが行なわれましたが、エンジンの気筒配列についての変更は見られませんでした。
公式テストでの写真とともに、2022年シーズンのMotoGPマシンについて見ていきましょう。
■ヤマハ
2021年のチャンピオンであるファビオ・クアルタラロ選手を擁するヤマハ。フロントカウルのダクト下部が前方に突き出て、その分、両サイドの空力デバイスも前に出たものや、サイドカウルに空力デバイスがついたものもテストされていました。
■ドゥカティ
ドゥカティは、下から伸びるエキゾーストパイプは長いタイプが見られましたが、昨年のように短いタイプも走らせています。また、空力デバイスについては大きな変更ではなく、幅や形状が少し変更されました。
■スズキ
スズキはエンジンパワーの向上に成功したようです。レギュラーライダーであるチーム・スズキ・エクスターのジョアン・ミル選手、アレックス・リンス選手はともに「エンジンパワーが少し改善した」と語っています。また、写真を比較すると、フロントカウル左右にある空力デバイスの形状も、いくつか異なるタイプが確認できます。
■ホンダ
大きな変更を施したと言えるのがホンダでしょう。それは外観にもはっきりと表れています。センターダクトは従来の横一文字のような形状から縦型に。フロントカウル自体の形状、空力デバイスの形状も明確に変わり、サイドカウルに空力デバイスが追加されたものも見られました。実際に走らせたフィーリングについては、「これまでのホンダのバイクとは異なる」と中上貴晶選手がコメントしています。
■KTM
KTMは、センターダクトや空力デバイスの形状に変更が見られました。フロントカウル左右の空力デバイスは少し大型化し、サイドカウルに空力デバイスが追加されたものもテストされていました。ここまででわかるように、これまでサイドカウルに空力デバイスを持っていなかったメーカーが、それを追加し始めています。なお、空力デバイスについてはシーズン中、ライダー1人につき1度のアップデートが可能であり、シーズンを通じて2種類の空力デバイスを使用することができます。
■アプリリア
アプリリアも進化したバイクを登場させました。バイクは一見すると昨年から大きく変わったように見えないかもしれませんが、アレイシ・エスパルガロ選手によれば「全てのパーツが改善した」ということです。また、バイクがスリム化し、旋回性が向上しました。
最後に、車高調整デバイスについてわかる写真をご紹介しましょう。車高調整デバイスはドゥカティが先駆けとなって導入が始まった技術で、スタート時にサスペンションをあらかじめ沈めた状態にして発進することで、ウイリーを抑制し、トラクションを得ることで加速性能に貢献するとされています。現在は全メーカーがこのデバイスを持っており、スタート時に使用されています。
なお、これらの車高調整デバイスは走行中、主にコーナーの立ち上がりでもリア側が使用されています。ただ、ドゥカティは今回のテストで、走行中に使用するフロント側のデバイスを新たにテストしていたようです。車高調整デバイスは、現在のMotoGPにおいて進化が注目されるポイントのひとつでもあります。それがどのような影響をもたらすのか、気になるところです。
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MotoGPの2022年シーズン開幕戦は3月6日(決勝レース)のカタールGPです。ライダーが繰り広げる戦いとともに、バイクの進化に注目してはいかがでしょうか。
提供:バイクのニュース
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