走って分かったヒョンデ車の実力 都会派SUVと「強い」EVの出来栄えは? 韓国発グローバル企業の強みとは

圧倒的な存在感の「IONIQ 5」は走り出すと「実にスッキリ」

 次はBEVのアイオニック・ファイブです。

 まず、見た目の印象が「強い」。写真や映像で見るより、実車の存在感はかなり強いです。実際、試乗中は多くの人が「なんだ、このクルマ?」という表情で振り返るほどでした。

 前衛的で未来感があると同時に、ネオクラシックカーのようなアナログっぽいなじみやすさもあります。まさに、ヒョンデが1974年にトリノモーターショーで公開した「ポニークーペ」のDNAを受け継いだという、デザイン開発の狙い通りだといえるでしょう。

ヒョンデのBEV「IONIQ 5」
ヒョンデのBEV「IONIQ 5」

 一方、インテリアは、上質な部屋そのものです。

 12.3インチ画面を横にふたつ並べたインパネに代表される“デジタルっぽさ”はかなりありますが、無機質感は全くありません。それよりも、各所の素材の選び方、意匠、色あいが、とても人にやさしい雰囲気をまとっているのです。

 それはドイツでも、スウェーデンでも、そして日本でもなく、ヒョンデ独特のテイストなのですが、日本人にもとても素直に受け入れられるデザインテイストと感じます。

 また、飛行機のファーストクラスをイメージしたというフロントシートには、ふくらはぎをサポートするオットマンも装備。ガラスルーフは中央から前後に開き、戸袋は最小限にとどめており前後席のヘッドクリアランスが広く感じます。

 走り出してみると、ダッシュボード全体が低いことで見切りが良く、またクルマ全体の重量感はないのですが、カッチリしているという安定感がシートやステアリングを通じて感じ取れます。静粛性が高く、実にスッキリとした気持ちです。

 後輪駆動車のRWDと、四輪駆動車のAWDを乗り比べてみましたが、ドライブモードの「ECO」「NORMAL」「POWER」の“キャラ変”は、AWDが圧倒的に大きく感じます。AWDのPOWERモードは、強烈というほどではありませんが、心が躍るようなググッとした加速感が楽しめました。

 また、パドルシフト操作で回生ブレーキをレベル0から3まで変更でき、ドライブモードを合わせて、走行シーンに応じたさまざまな組み合わせで、走りの幅が広がった感じを受けました。

 いわゆるワンペダル方式のi-ペダルだと、レベル3より回生力がさらに高まり、こちらは市街地走行に役立ちました。

 乗り心地では、欧米日の各メーカーのEVと比べても、路面からの突き上げも少なく、極めて上質といえる出来栄えです。

 先進的ドライバーアシスタントシステムも、レーンキーピングアシストがかなりしっかり利きます。

 満充電での航続距離は618kmとロングドライブにも対応。価格(消費税込)は58kWhバッテリー搭載のエントリーモデルが479万円、最上級の72.6kWhのAWDでも589万円とかなり戦略的な設定です。

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