「怖すぎるからやめて」 歩行者の信号無視横断にドライバーは戦々恐々 警察も対策強化 歩行者が加害者になるケースも?

ドライバーは安全運転を心がける必要がありますが、最近では歩行者の交通違反が目立ってきているといいます。具体的にどういった違反が多いのでしょうか。

歩行者の法令違反が増加傾向に!?

 クルマを運転する際は、事故を起こさないように交通ルールを守り安全運転を心がける必要があります。

 これは歩行者にも同じことがいえますが、 最近は歩行者の交通違反が問題となってきているといいます。具体的にどういった違反が多いのでしょうか。

歩行者の法令違反が増加傾向に!?(画像はイメージ)
歩行者の法令違反が増加傾向に!?(画像はイメージ)

 交通事故が発生しやすい場所のひとつに、横断歩道が挙げられます。

 横断歩道では、とくにクルマと歩行者が衝突する事故が多く、警察庁の資料によると2016年から2020年までの5年間で5451件発生しており、そのうち約7割の3911件が、歩行者が道路を横断しているときに発生しています。

 横断歩道は「歩行者優先」であり、車両等は、横断歩道や自転車横断帯に近づいたときは、横断する人や自転車がいないことが明らかな場合のほかは、その手前で停止できるように速度を落として進まなければならないと道路交通法第38条で定められています。

 また、歩行者や自転車が横断しているときや横断しようとしているときは、横断歩道や自転車横断帯の手前(停止線があるときは、その手前)で一時停止をして歩行者や自転車に道を譲らなければならないとの規定もあります。

 しかし事故が起こりやすい場所は、横断歩道だけではありません。

前述の警察庁の資料では、横断歩道以外の場所でも事故が発生しており、さらに横断歩道外横断や、走行車両の直前・直後の横断など、歩行者の7割以上に法令違反があることが分かっています。

 実際にSNSでは、たびたび歩行者の赤信号無視など法令違反を伴う横断についての投稿が見られます。

 あるユーザーは交通量の多い道路で歩行者が車両の合間を縫って横断する様子の動画を投稿。

 これについて、「これでぶつかればクルマの過失になるなんて」「信号無視してるのに、万が一ぶつかったらクルマが悪くなるって理不尽だな」「こういうのこわすぎるやめてほしい」「事故がなかったのが幸い」などの声が多数寄せられています。

 各都道府県の警察は、歩行者の法令違反が増加傾向にあることから、SNSを活用して歩行者に向けて交通ルールを守るよう呼びかけています。

 例えば奈良県警では、以下のように投稿しています。

「歩行者の道路横断中の交通事故が多発しています。
歩行者の皆さん、停止車両の間から横断していませんか?
車両の直前または直後の横断はしてはいけません。
歩行者の皆さんも交通ルールを守りましょう。」

 これについて、奈良県警の担当者は以下のように話します。

「奈良県では2022年1月に歩行者が道路を横断中にクルマにはねられた事故が発生しているほか、歩行者が赤信号を無視して横断し事故になったというケースも発生しています。

 このため歩行者に対し、道路を横断するときは左右の安全を確認したり、手を上げたりするなど自らの安全を守るための交通行動を取ってもらうための広報啓発をおこなっています。

 また歩行者は、信号は灯火の色に従うなど基本的な交通ルールや、車両の運転手に渡る意思を伝える、視線を送るなども行動も大切です」

 奈良県警は、歩行者への交通安全対策を多数おこなっているといい、これについて前出の担当者は以下のように説明しています。

「奈良県警では、歩行する際の安全を守るための標語を設けたり、小学校などでの交通安全教育などをおこなっています。

 また事業者に対しては、『横断歩行者保護宣言事業所プラス』を設けています。

 これは加盟事業者の従業員が、運転者として横断歩道で歩行者優先とするのに加えて、歩行者として道路を横断する際に積極的に手を上げるなど、安全を守るための交通行動に取り組む事業所をいいます。

 歩行者が交通事故の当事者にならないように、さまざまな交通マナーの向上を図っています」

※ ※ ※

 交通ルールを守る意識は、ドライバーはもちろん歩行者であっても心がける必要があります。

 道路交通法第7条では、「道路を通行する歩行者又は車両等は、信号機の表示する信号又は警察官等の手信号等に従わなければならない」と定められており、仮に違反した場合、歩行者であっても「2万円以下の罰金又は科料に処する」とされています。

 歩行者であっても、自ら安全を守る意識が大切です。

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2件のコメント

  1. 道路交通法に従い「危険な時はクラクションを鳴らして良い」んだから、ここぞとばかり鳴らせば良い。結局のところ、母親が自転車に子供を乗せて、右側通行や許可されていない歩道を走行したり、一時停止義務違反を繰り返し、信号無視も当たり前。それを見てきた子供が交通ルールに疎くなると言っても過言ではない。そういう親は交通ルールは学校で教えるものと両親ともに思っている家庭で、最終的に子供の命を守る知識を学校の授業に求めていることが大間違い。他には高齢者の交通違反が非常に目立つ。轢いてくださいと言わんばかりに夜中に黒やグレーの服装で車道を歩く。どこでも横断する。信号無視は当たり前。他にはマラソン好きな人。一段高い歩道の場合は道路と駐車場の歩道部分は低くなっているのでマラソン本番に向けて歩道があるのに車道を走っている人が居る。健康のためなら車に轢かれても構わないという矛盾してる存在だ。

  2. 勘違いしているドライバ―がおおいが、信号の「青は注意」って意味だからね。
    他の場所より危険で注意が必要なところに、青信号が点灯している。

    自転車相手ならともかく、赤信号無視の歩行者を避けれない自覚のある下手くそドライバーは、人を撥ねる前に免許を返納したほうがいい。

    あと

    >道路交通法に従い「危険な時はクラクションを鳴らして良い」んだから、ここぞとばかり鳴らせば良い。

    もし「どかないと撥ねるぞ!」のタイミングなら違法ですね。危険防止であるならば車の方が停まれば事故は回避できる(「車は急に停まれない!」という人がいるかもしれんが「歩行者は急に動けない」ですね。そして「車は急に停まれない!」は本当はドライバ―が認識すべきこと。急にとまれないのに速度違反やわき見運転をするから事故る。制限速度まもって周り見て運転しているなら歩行者は避けれる)

    横断しようとしているではなく、横断中であれば歩行者の方が優先となる(もし車優先だと何がおきるか考えれば、なぜそういう法律なのかわかるはずですね)

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