「スピード落とせ!」看板はどのくらい減速すべき? 曖昧な注意喚起でも重要な存在だった
運転中に見かける「スピード落とせ」の看板。注意喚起のために設置されていますが、実際にどのくらい速度を落として走行するのが望ましいのでしょうか。
「スピード落とせ」の看板 設置場所は?
スピード落とせの看板は、すべての運転者が安全かつ円滑に運転するために必要不可欠な看板であるといえます。
では、実際にはどのような場所に設置されているのでしょうか。設置場所について、千葉県の警察署の担当者は以下のように話します。
「スピード落とせの看板は、カーブ地点や交通事故が発生しやすい横断歩道、またはスピードが出やすい下り坂などに設置されているのが一般的です」
このように、スピード落とせの看板はカーブや横断歩道、スピードの出やすい下り坂などの地点に設置されていることが多く、「この先急カーブ」「この先事故多し」というような言葉が添えられている看板も見られます。
例えば、カーブ地点では、スピードの出しすぎによって対向車線にはみ出してしまったり、下り坂ではくるまの加速が著しくなったりすることから、ほかの車両との衝突事故のおそれが考えられます。
このことから、スピード落とせの看板は、そうした事故を防ぐためにも、運転者が安全なスピードに留意して走行できるよう、事故の危険性の高い場所に設置されています。

一方で、住宅街や通学路などにもスピード落とせの看板や標識が見られることも多いようですが、この背景には子供や高齢者の存在が大きく影響しているようです。
住宅街や通学路といった、子供から高齢者まで多くの人が行き交う場所では、突然脇道から子供が飛び出してきたり、高齢者が道の真ん中をゆっくりと横断していたりする可能性があります。
このような事故を避けるためにも、住宅街や通学路に張り出されているスピード落とせの看板により注目して、意識的にスピードを落とすことが必要になります。
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なお、このスピード落とせの看板は、「標識」ではなく「法定外表示」に分類され、そのほかの法定外表示には、歩行者の安全を確保するための道路のカラー舗装や「追突注意」といった看板などが挙げられます。
滋賀県警は法定外表示について、次のように説明しています。
「標識令等の法令に定めはないが、交通規制の意味を明確にし、運転者に対して道路の状況または交通の特性に関する注意喚起をおこなうなど、交通の安全と円滑に資することを目的とした標識です」
これらのようにスピード落とせの看板は、ドライバーや歩行者が安全に過ごすための大きな役割を果たすものとして設置されているといえます。
Writer: Peacock Blue K.K.
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