トヨタがEV用「6速MT」を開発中!? 新型「スポーツEV」に搭載? 脱炭素と「もっといいクルマ」の両立なるか
フィーリングはMTそのもの!? EV用MTの内容は?
この資料は、「ELECTRIC VEHICLE」というタイトルが付けられた全21ページのものです。
資料に添付された概念図を見ると、トヨタの考えるEV用MTの大枠をうかがい知ることができます。
まず驚くのは、クラッチを備えた3ペダル式のMTとなっていることで、概念図には3つのペダルとともに、6速の「Hパターン」のシフトレバーが明記されています。
一方、ギアは搭載されていないため、クラッチとシフトレバーによる入力は、電気信号として「コントローラー」へと伝送され、そこからインバーターを介してモーターとバッテリーを操作する仕組みとなっているようです。
また、「EV」と「MT」というふたつのスイッチらしきものも確認することができることから、従来と変わらぬEVモードとMTモードの切り替えをおこなうことが可能と見られます。

モーターによるシームレスな加速はEVの大きな魅力のひとつであり、それを損なわないようにしている点はEVファンからの評価も得られるかもしれません。
つまり、このEV用MTシステムは、あくまで擬似的にMTのような感覚を味わえるというためのものであり、現在のMTとは構造的にもまったく異なるものとなっているようです。
資料を読み込んでいくとトヨタでは、このEV用MTシステムに擬似的なタコメーターを備えているほか、変速時には意図的にトルクフリーの状態を作り出すことで、変速ショックを再現することも検討しているようです。
もしこれらが実現すれば、ドライバーのフィーリングは現在のMTとかなり近いものになることが予想され、MTファンにとっては画期的なシステムとなることは間違いありません。
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現段階では、このEV用MTシステムがいつ、どんなクルマに搭載されるのかは明らかではありません。
また、特許を取得したからといって確実に市販車に搭載されるとは限らず、現在いえるのは、トヨタがEV用MTの開発をおこなっているということのみです。
しかし、もしEVでも現在のようなMTのフィーリングが楽しめるのであれば、2021年12月にお披露目されたトヨタやレクサスのスポーツカータイプEVなどにも搭載されることが考えられます。
そうした場合、脱炭素化社会の実現とトヨタの目指す「もっといいクルマ」の両立が可能になるかもしれません。
Writer: PeacockBlue K.K. 瓜生洋明
自動車系インターネット・メディア、大手IT企業、外資系出版社を経て、2017年にPeacock Blue K.K./株式会社ピーコックブルーを創業。グローバルな視点にもとづくビジネスコラムから人文科学の知識を活かしたオリジナルコラムまで、その守備範囲は多岐にわたる。











































































