日本未発売が惜しまれるほどカッコイイ! 最新の「ワイルド系」SUV3選
2022年になっても衰えを見せないSUV人気ですが、これからトレンドとなりそうなのがオフロード性能の高いモデルです。そこで、日本未発売のワイルド系SUVを、3車種ピックアップして紹介します。
2022年のトレンドになりそうな「ワイルド系」SUVを振り返る
クルマに対するニーズは時代によって変化していますが、ここ数年で急激に人気が高まったのがSUVです。このSUVのなかでも主流なのがオンロード性能に特化した「クロスオーバー」で、新型車の多くを占めています。
SUVの起源は、かつて「RV(レクリエーショナルビークル)」と呼ばれたクルマのひとつだったクロスカントリー4WD車です。
クロカン車は文字どおりオフロード性能に優れたモデルですが、普段使いには適さない面もありました。
そこで、セダンやコンパクトカーのプラットフォームを利用して開発されたのがクロスオーバーです。優れた高速性能や燃費性能を発揮し、使い勝手の良さなどから人気となりました。
ところが、直近で注目されているのがオフロード性能の高いSUVで、クロスオーバーをベースにしたモデルや、生粋のクロカン車が人気を集めています。
そこで、日本未発売ながら大いに魅力的な「ワイルド系」SUVを、3車種ピックアップして紹介します。
●三菱「パジェロ スポーツ/ショーグン スポーツ」
1990年代の初頭に日本の自動車市場で「RVブーム」が起こり、そのブームをけん引した1台が三菱「パジェロ」です。
そして三菱は1996年にRVの車種拡充を図り、パジェロのラダーフレームをベースに、より洗練されたデザインのボディを架装した「チャレンジャー」を発売しました。
チャレンジャーは2001年に販売を終えていますが、海外では「パジェロスポーツ」、英国では「ショーグンスポーツ」の名で販売が継続されています。現行モデルは2015年に登場した3代目で、2019年にビッグマイナーチェンジがおこなわれました。
現行モデルのパジェロ スポーツ/ショーグン スポーツは、ピックアップトラックの「トライトン/L200」のラダーフレームに、ステーションワゴンタイプのボディを架装するかたちで開発され、ボディサイズは全長4785mm×全幅1815mm×全高1805mmのミドルサイズSUVとなっています。
フロントフェイスに三菱のデザインコンセプトである「ダイナミックシールド」を採用して力強さを表現し、一方で、全体のフォルムはスピード感あふれるスタイリッシュかつ都会的な印象です。
室内は3列シートの7人乗りとなっており、3列目シートを格納すれば広大なラゲッジスペースが出現します。
英国仕様では最高出力181馬力の2.4リッター直列4気筒ターボディーゼルを搭載し、組み合わされるトランスミッションは8速ATのみですが、ほかにも仕向け地によって5速AT/6速MT/5速MTが設定されています。
オフロード性能の高さはトライトン/L200譲りで、4WDシステムはパートタイム4WDとフルタイム4WDの特徴を併せ持つ「スーパーセレクト4WD」が採用され、リアアクスルにはデフロックも装備しています。
●マツダ「CX-50」
マツダは2021年11月15日に、北米向けSUVの新型「CX-50」を発表しました。
新型CX-50の外観は、マツダのデザインテーマ「魂動(こどう)-SOUL of MOTION」を採用していますが、これまでのCXシリーズのようなエレガントなイメージだけでなく、力強さとタフさを表現しています。
前後バンパーのスキッドプレートや、樹脂製フェンダーアーチをはじめ、随所にオフロード性能の高さを感じさせるパーツを装着。
また、実際にオフロード走行に対応するように最低地上高を高め、ルーフの積載性を考慮するなど、アウトドアレジャーに適したユーティリティを実現しています。
パワーユニットは2.5リッター直列4気筒ターボと、2.5リッター自然吸気を設定し、全車に「i-ACTIV AWD」を組み合わせているほか、将来的にはハイブリッドモデルを追加すると発表されました。
さらに走行モードが選択可能な「MAZDA INTELLIGENT DRIVE SELECT(Mi-Drive)」によって、オンロードの人馬一体の走りと、さまざまな路面においても高いコントロール性能を発揮。
新型CX-50はトヨタとの合弁新工場「Mazda Toyota Manufacturing,U.S.A., Inc.」にて2022年1月から生産が始まっており、2022年内の発売予定ですが今のところ日本での販売はアナウンスされていません。
●いすゞ「MU-X」
いすゞは2002年に日本での乗用車の生産・販売から撤退していますが、海外では現在も魅力的なSUVである「MU-X(ミューエックス)」を販売しています。
2014年に発売されたMU-Xはピックアップトラック「D-MAX」のラダーフレームをベースに開発され、現行モデルは2020年に登場した2代目で、ASEAN地域やオーストラリアなど世界60か国以上で展開されています。
外観はアグレッシブなデザインのフロントフェイスに対しスマートな印象のサイドラインが特徴で、張り出した前後フェンダーによって力強さを表現しています。
ボディサイズは全長4825mm×全幅1860mm×全高1860mmとミドルクラスSUVとしては標準的なサイズで、内装は3列シート7人乗りです。
豪州仕様に搭載されるエンジンは、最高出力177馬力の3リッター直列4気筒ターボディーゼルで、トランスミッションは6速ATが組み合わされ、駆動方式は2WDと4WDの2タイプを設定しています。
また、4WDシステムはパートタイム式でリアアクスルにデフロックを装備し、走行モードはスタンダードとオフロードでの駆動力を最大限に発揮する「ラフテレーンモード」を採用。渡河性能は800mmを実現するなど、本格的なクロカン車となっています。
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ワイルド系SUVの流行の兆しは、アメリカから始まりました。近年、車中泊やキャンプをして移動を楽しみながら大自然を満喫する旅行「オーバーランディング」が注目されているからです。
一般的なキャンピングカーでは入っていけないようなオフロードを走行するため、必然的にオフロード性能の高いクルマが人気となり、前出のCX-50以外にも北米市場ではホンダやスバルから「オーバーランド仕様」が展開されています。
日本の公道には過酷なオフロードはほとんどありませんが、今後、ワイルド系SUVのムーブメントが上陸するかもしれません。
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