単なる「マイチェン」とは違う? 大幅進化の「ビッグマイナーチェンジ」が実施される事情とは

クルマは定期的に「フルモデルチェンジ」や「マイナーチェンジ」などをおこなって進化していきますが、最近「ビッグマイナーチェンジ」というのを耳にすることが増えました。通常のマイナーチェンジとはどう違うのでしょうか。

「マイナーチェンジ」と「ビッグマイナーチェンジ」の違いとは?

 時代のニーズに合わせるため、クルマは数年ごとに「フルモデルチェンジ」をおこなって進化します。また商品力をアップさせるために、毎年のように「一部改良」が施されたり、「マイナーチェンジ」と呼ばれる変更がおこなわれたりします。

 しかし最近ときどき耳にするのが「ビッグマイナーチェンジ」という言い方です。

 日本語にすると「多岐にわたる小変更」とでもいえますが、普通のマイナーチェンジと何が違うか、なかなか難しいところです。

 ビッグマイナーチェンジでは、一体どのような変更がおこなわれるのでしょうか。

ビックマイナーチェンジでデザインと走りが進化したレクサス「IS」
ビックマイナーチェンジでデザインと走りが進化したレクサス「IS」

 まず、クルマがモデルチェンジする理由は大きく分けてふたつあります。

 ひとつは新しい技術を反映した装備に更新する技術的な側面と、もうひとつは「より魅力的に見せる」ことで商品力を向上させて購買意欲をあおる販売的な側面です。

 車名は継続しても、プラットフォームやパワートレイン、内外装などすべてが刷新されるのがフルモデルチェンジで、かつては多くのクルマが4年に1度の頻度でおこなわれていましたが、最近はこのサイクルが長期化しており、登場から7、8年経過してもモデルチェンジしない車種が増えています。

 これは、以前は新車の車検が切れるタイミング(3年)で乗り換える人が多かったものの、現在は1台の保有年数が7年から8年まで伸びており、すぐには乗り換えない人が増えているという、ユーザーの保有意識の変化が影響しているといわれています。

 メーカーとしても膨大な金額を投資して新型車を開発するわけですから、できるだけ同じクルマを長期間販売していきたいという思惑があります。

 また、環境性能や新たな安全装備、運転支援システムや自動運転など、開発費も時間もかかる装備はフルモデルチェンジでないと更新できないことがほとんどです。

 長く売り続けたいけれど、そのままでは商品力が落ちてしまう――このようなジレンマを少しでも解消するため、プラットフォームやパワートレインはそのままで、新しい装備の追加やオプションだった装備を標準搭載したり、内外装に小変更を加えたり、技術的な改良などを施して商品力のテコ入れとしてマイナーチェンジをおこなうのです。

 なお、マイナーチェンジよりも小さな変更をおこなう場合は、「一部改良」と呼びます。

 そして、最近よく聞くようになったビッグマイナーチェンジですが、これはプラットフォームなど根幹部品をそのまま継続使用しつつ、パワートレインの追加や新しいグレードの追加、内外装のデザインを大幅に刷新したものを指しています。

 ただ、プラットフォームはそのままでも、エクステリアを中心に大幅に刷新するなどといった場合でもフルモデルチェンジと呼ぶことがあるため、定義が曖昧ともいえます。

※ ※ ※

 ちなみにマイナーチェンジやビッグマイナーチェンジでフロントマスクのデザインをガラリと変えるケースがありますが、こちらは「フェイスリフト」と呼ばれる手法です。

 たとえばクルマ本体の出来は非常に高いのに、エクステリアデザインが不評で売れなかったときなど、フロントマスクを変更すると販売が上向きに転じることもあります(その逆もありますが)。

【画像】ビッグマイチェンでエルグランドがド派手なグリルを装着! CX-5やISも大幅進化!(25枚)

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