うっかり滑ってスリップ事故に!? 目視しにくい超危険すぎな「ブラックアイスバーン」には気をつけろ!
冬になると気温が低くなり、路面が凍結した場所では事故が発生しやすくなります。なかでも「ブラックアイスバーン」と呼ばれる路面には十分な注意が必要です。これはどういった路面なのでしょうか。
「ブラックアイスバーン」の判断は慎重に!スタッドレスでも止まれない?
冬になると気温が氷点下になったとき、路面が凍結し、クルマのスリップ事故が発生しやすくなります。
とくに降雪地域ではより気温が低く、雪も日々降っているため、冬路面での事故は非常に多く見られます。
冬路面での事故はさまざまですが、非常に危険な路面状況のひとつに「ブラックアイスバーン」と呼ばれる凍結路面が挙げられます。
凍結路面といえば、雪が分厚く重なって凍り、白くツルツルとした路面となっているのが一般的です。こうした路面状況は、「アイスバーン」とも呼ばれています。
通常の道路と比べて白く凍っていることから、その状態であればドライバーは目で見て「凍っている!」「滑りそう!」とすぐに認識できるといえます。
一方のブラックアイスバーンは、氷の膜が薄く、アスファルトが透けているため、一見すると道路が少し濡れているだけのウエット路面にも見えます。
通常のウエット路面と思ってクルマを走行させることは、うっかりスリップ事故にもなりかねないため、ブラックアイスバーンには十分な注意をする必要があります。
ブラックアイスバーンについて、JAFはその危険性を実証するためにテストをおこなった事例があります。
テストでは、「ウエット路面」「圧雪路面(雪が踏み固められた路面)」「氷盤路面」「ブラックアイスバーン」の4タイプの路面状況が用意され、時速40km/hで走行してきた同じクルマがそれぞれの路面上で急ブレーキを作動。
その制動距離を測定し、その危険性が検証されています。
結果、それぞれの制動距離は、ウエット路面が11.0m、圧雪路面が20.2m、ブラックアイスバーンが69.5m、氷盤路面が84.1mとなりました。
このテストから、そもそも道路が凍結しているかしていないかで、制動距離には非常に大きな差が生じることがうかがえます。
氷盤路面のほうがブラックアイスバーンよりも氷の層が厚く、スケートリンクのような状態であるため滑りやすい状況といえますが、そのぶん、目視で凍結が判断できるので実際の運転の際には慎重に走行する心がけることができます。
一方で、ブラックアイスバーンのテスト結果の見解について、JAFはサイト内で以下のように説明しています。
「アスファルトの色が見えているので油断しがちですが、表面が凍っているので氷盤路面と同じように滑ったため、見た目だけで判断しないことが必要です」
このように、氷盤路面と比べて、ブラックアイスバーンのわかりにくさに注意を促しています。
また検証結果を見てもわかる通り、ブラックアイスバーンを含む凍結路面では、スタッドレスタイヤを装着していても止まるのが容易ではありません。
スタッドレスタイヤの性能を過信しすぎず、常に停止できる速度で走行することを心がけましょう。
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このほか、YouTubeではブラックアイスバーンでタイヤが滑って停車できず、恐ろしい思いをしたという動画が投稿されています。
ある動画では、日が落ちたあとに撮影されており、路面状況は黒くウエット路面のように見えます。
赤信号に合わせて投稿者および周囲のクルマがブレーキを踏み、ゆっくりと速度を落としますが、前方車両が近づいているにもかかわらず、投稿者のクルマは止まることができず、ずるずると前進し続けてしまう様子が見られます。
動画内では、投稿者は間一髪で停車することができましたが、通常のウエット路面ではありえない制動距離の長さに驚きの声をあげており、ブラックアイスバーンの恐ろしさが見て取れます。
このような動画は複数挙げられており、ブラックアイスバーンによって危険な思いをした人が多いことがうかがえます。
いずれも路面はウエット状態に見えるため、動画を見ることで見極めがいかに難しいか改めて知ることができます。
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