トヨタ社長「日産Zには負けませんから!」 日産新型「フェアレディZ」に乗り込んだ!? 歴史的場面はどのように訪れた?
東京オートサロン2022の会場にて、トヨタの豊田章男社長がライバルである日産ブースにて、新型「フェアレディZ」に乗り込むという歴史的な場面があったといいます。どのような経緯でそれは訪れたのでしょうか。
トヨタと日産は、ライバルながら共に戦う仲間!?
毎年1月に開催されるカスタムカーの祭典「東京オートサロン」。2022年はコロナ禍の影響で2年ぶりのリアル開催となり、自動車メーカーをはじめさまざまな出展者が渾身のカスタムカーなどをお披露目しました。
1月14日の初日となるビジネスデーでは、各社のプレスカンファレンスがおこなわれ、トップバッターとしてTOYOTA GAZOO Racing(TGR)がオンラインと会場ブースというハイブリッドで実施。
オンラインでは、トヨタの豊田社長とTGRの佐藤プレジデントが登壇し、会場では「GR GT3 Concept」「GRMNヤリス」「bZ4X GR SPORT コンセプト」などが世界初公開されました。
そして、プレスカンファレンスの最後に豊田社長は「次のカンファレンスは誰かな?日産?」と話し、続けて「でもね、日産の皆さん! Zには負けませんから!」とまさかの宣戦布告ともいえる形で東京オートサロン2022は開幕したのです。
トヨタの次にプレスカンファレンスをおこなった日産では、日産の内田社長と近藤真彦氏が登壇しましたが、冒頭に司会の河口まなぶ氏から「実は先程、トヨタが発表をおこないました。ここで、豊田社長がですね、『Zには負けない』と発言されバトンを繋げています」と説明。
これに対して内田社長は「いえいえいえ、絶対に頑張ります。我々も負けないです」と宣言し、バトンを受け取った形となったのです。
その後、豊田社長は東京オートサロンの会場にサプライズで登場し、会場を練り歩く形でさまざまなブースに訪れていました。
日産のブースに訪れた豊田社長は「この時代に日産がスポーツカー、さらにFR車を出してくれることはありがたいよね。日産にはフェアレディZは無くてはならない存在だからね」と、日産やフェアレディZに対しての想いを語っています。
さらに、開発を担当する日産の田村氏にアテンダントされ、新型フェアレディZに乗り込んだ豊田社長は「3連メーターはZの伝統だね。昔2000GTでやったけど、Zは1960年代からずっとやっているのがすごいよね」と感心する場面もありました。
その後、エンジンの解説を受けたあと、田村氏に向かって「(Zに)負けませんからね!」とその場を締めくくっていました。
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日頃の新車販売では、ライバル関係の自動車メーカーですが「クルマ好きを増やす」という点では運命共同体といえます。
そのため、共に戦う仲間でもあることもあり、トヨタ「スープラ」や「GR86」、日産「フェアレディZ」や「GT-R」がこれからもクルマ業界を盛り上げる役者として注目されていくでしょう。
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