新型コロナ禍でバードウォッチングが密かなブーム!? 野鳥観察にピッタリなクルマ3選

車中泊もできる実用性か、自然に超優しい環境性能か

●ホンダ「フリード+ ハイブリッドクロスター」

 バードウォッチングで綺麗な野鳥を観察していると、もっと希少な鳥を探したり撮影したくなってくるものです。そうなると、クルマにもそれなりの積載能力が求められます。

 さらに自然豊かな場所に出向いて車内で休憩や仮眠が取れればベストですし、車中泊もしたいとなると、やはり体を伸ばせるだけのスペースを持つミニバンやトールワゴンを選ぶというのも良いでしょう。

ホンダ「フリード+ ハイブリッド クロスター」
ホンダ「フリード+ ハイブリッド クロスター」

 そのなかでも、5ナンバーサイズでありながら余裕の動力性能と広々した車内、大きなラゲッジスペースを持つのがホンダ「フリード+ ハイブリッドクロスター」です。

 現在のホンダの登録車で一番の売れ筋となっているフリードは、存在感のあるスタイルでも、実際は全長4265mm-4295mm×全幅1695mm×全高1715mm-1735mmと扱いやすいサイズ。

 ハイブリッドシステムは1.5リッターエンジン+モーターの「i-DCD」を採用し、伝達効率の良いDCT(デュアルクラッチトランスミッション)を採用することで、1.5t前後のボディながらも19.8km/L~20.8km/L(WLTCモード)という低燃費を実現しています。

 バードウォッチングではかなりの荷物を積載するケースもあることから、2列シート仕様のフリード+ ハイブリッドで、さらに専用装備でアウトドア気分を盛り上げる「クロスター」がベストな選択ではないでしょうか。

 3列シートが不要という人には2列シートのほうが実用的ですし、さらに2列目シートを倒せば、約185cmものフラットなスペースが出現。野鳥観察で車内に長時間待機するケースも考慮すると、足を伸ばして仮眠が取れるのは大きな魅力のひとつです。

 SUVライクな雰囲気はアウトドア向きですし、それでいて都会にも似合うデザインなのも嬉しいポイントです。

●トヨタ「MIRAI」

 環境に優しいクルマはハイブリッドやEVだけではありません。2014年に世界初の量産型水素燃料電池自動車(FCV)として誕生し、2020年にその基本性能を大幅にアップグレードして2代目へと受け継がれたトヨタ「MIRAI(ミライ)」もそのひとつです。

 次世代の技術として注目されている水素を超高圧力で圧縮する燃料電池とハイブリッド技術を融合させた、まさに世界最先端の技術が用いられています。

 水素の充填はガソリン車並みの約3分とし、新型ミライの航続距離は750km~850kmと、初代モデルに比べて30%改善されました。

 2代目ミライはデザインを一新。セダンスタイルを踏襲しながら全長4975mm×全幅1885mm×全高1470mmとワイド&ローを実現するとともに、駆動方式をFFからFRへと変更しました。さらに、乗車定員も5名になるなど使い勝手も運転する楽しさも向上しています。

 排出されるのは水蒸気のみという点もバードウォッチングに最適な理由のひとつ。むしろ、走れば走るほど空気をキレイにする空気清浄システムを備えており、「ゼロエミッション」ではなく「マイナスエミッション」なクルマになっているのもポイントです。

 唯一の懸念点は、やはり水素ステーションが圧倒的に少ないこと。減少傾向とはいえガソリンスタンドが全国に約3万店あるのに対し、水素ステーションは全国で都市部を中心に200か所足らずなので、計画的に走行ルートを考える必要がありそうです。

 それでもインテリアは高級感に溢れ、12.3インチもの大型ディスプレーはまさに“未来”を感じさせる先鋭的なデザインです。

 車中泊は少々難しいかもしれませんが、自然のなかでも環境に負荷をかけない安心感と快適空間で、快適にバードウォッチングができそうです。

※ ※ ※

 ハイブリッドのSUVやミニバンであればバードウォッチングには十分対応できます。また悪路や気象状況の変化なども考慮すれば、4WDモデルだとさらに安心して野鳥観察が楽しめるでしょう。

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Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ

2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。

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