日本が火を付けたファッションSUV 人気の背景は
近頃、コンパクトなクロスオーバーSUVが世界的にヒット。日本車が開拓したこのカテゴリーはなぜ、多くの人に受け入れられるのでしょうか。
SUVながら4WD設定がないことも
近年、「SUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)」が世界中でヒットしています。その人気の中心は「クロスオーバーSUV」と呼ばれる、SUVらしいタフなスタイルやユーティリティを備えながらも、日常での使いやすさを重視したもの。老若男女の幅広い層から選ばれています。
一昔前は、SUVというとトヨタ「ハイラックスサーフ」や三菱「パジェロ」などの本格的なモデルが定番でしたが、いまはもっとライトで乗用車ライクのクロスオーバーモデルが主流となりました。
そしてこのところ特に活気があるのが、コンパクトなクロスオーバーSUVです。これらが重視しているのは、SUVらしいオフロード走破性ではなく、街乗りでの乗り心地や使い勝手。ひと言でいえば“ファッションSUV”といえる存在です。近年では、ホンダ「ヴェゼル」やマツダ「CX-3」、そして日産「ジューク」などがこれにあたります。
このカテゴリーにはルノー「キャプチャー」やVW「クロスポロ」、フォード「エコスポーツ」など、欧米メーカーも積極的に展開。最新モデルのジープ「レネゲード」やフィアット「500X」などの輸入車に、注目している人も多いことでしょう。
これらのモデルは基本、前輪駆動がメインで、なかには4WDの設定がないものさえあります。そこにも、“ファッションSUV”というクルマのキャラクターが物語られているといえるでしょう。
なぜいま、こうしたクルマが人気なのでしょうか。
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