ホイールぶつけてキズつけた! 修理は可能? 丸ごと交換すべきキズの程度はどれくらい?
ホイール補修はガリ傷程度が限界 ひび割れや変形はどう対処?
縁石にぶつけてしまうなどの理由でホイールが損傷した場合、修復可能なキズとホイールごと交換したほうがよいキズの境界線はどこなのでしょうか。前出のF整備士に聞いてみました。
「わたしが勤務する整備工場でもホイールの補修を依頼するお客さまはけっこう多いです。ただし、ホイールメーカーでは、補修は原則としてNGとなっているんです。
これには『ホイールは消耗部品』という考え方があります。
材質と強度分析を考慮してホイールは製造されています。ガリ傷程度ならバランスの狂いも補修可能です。
しかし、ホイールが曲がってしまったり歪んでしまうなどの変形は、見た目だけであれば板金技術で直すことはできても、強度や耐久性は保証できません」
ホイールの損傷によりバランスが狂い、キレイに回転しなくなると振動が発生することがあります。また、目には見えないクラック(ひび割れ)が入っている可能性もあり、タイヤのエアーが抜けてしまうような状況になる可能性が高いのだそうです。
「ホイールが変形するほどの衝撃を受けた場合、タイヤの『ビード』と呼ばれる、ホイールとの設置部分が外れてしまうこともあります。そうなるとパンクや脱輪が発生するなどかなり危険な状況になってしまいます」(F整備士)
では、ガリ傷はどのくらいの予算で直るのでしょうか。
「走行上で問題ない程度のガリ傷は、表面をパテ盛り&塗装などで見た目はキレイに補修可能です。傷の場所や程度にもよりますが、1本1万円から2万円程度の予算だと思います」(F整備士)
ホイールが変形するほどのダメージを受けたら交換が必要なのでしょうか。
「歪みや曲がりなどの変形は、安全性を考慮して新品に交換したほうが安全です。とくに純正ホイールなら入手もしやすいですし、強度や耐久性を考えれば補修よりも安心です」(F整備士)
ネットなどで販売されている中古ホイールは状態の良し悪しの判断がつきにくいため、できれば新品のほうが良いとF整備士はいいます。
「中古で販売される前にどれだけ走行されていたかが判断できないホイールは、やはり歪みなどが生じているケースもあるみたいです。
安さに目を向けるのではなく、安全性を考慮したホイール補修・交換をしていただきたいですね」(F整備士)
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ホイールを縁石にぶつけるなどのダメージを受けてステアリングが左右どちらかに取られたり、変な微振動を感じるようになったら、ホイールが歪んでいる可能性もあります。
冬は雪や悪天候などで路面状況が把握しづらいこともあります。事故はもちろん、軽微な接触も減らすように注意して走行しましょう。
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