世界初公開されたレクサス新型SUV「NX」公道初走行! ターボ車からPHEVまで「クルマのデパート状態!」 気になる部分はナニ?
レクサスは、新型「NX」の日本仕様を2021年10月7日に発表しています。今回、世界に先駆けて量産モデルを公道で初走行させました。どのような進化を遂げているのでしょうか。
2021年6月に世界初公開された新型「NX」次世代モデル第一弾は何が変わった?
レクサスは、2021年6月12日に新型「NX」を世界初公開。日本仕様は10月7日に発表されています。
今回、世界に先駆けて量産モデルを公道で初走行させました。果たして、ガソリン車(自然吸気)、ターボ車、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車といった異なるパワートレインにはどのような違いがあるのでしょうか。
筆者(山本シンヤ)はレクサスのブランド変革「レクサスエレクトリファイド」を体現した第一弾のモデルとなるNXに試乗してきました。
2021年6月の世界初公開から約半年、開発者にその想いを聞いてきた筆者の期待値はどんどん上がっていきました。
確かにメカニズムはほぼ全面刷新で、随所に「強い武器」が与えられましたが、その一方で「強い武器を全て使いこなせるのか?」という心配があったのも事実です。
そのため、今回は期待半分、不安半分で試乗会へと向かいました。
公道試乗会のステージは長野県の蓼科付近の一般道。起伏があり大小のコーナーが連続するうえに道は所々荒れているなど、路面環境的には厳しいコースです。
そんなコースをあえて選んだのは、NX開発陣の自信の表れです。それなら受けて立ちましょう。
まずはシリーズの頂点となるレクサス初のPHEV「NX450h」で、コンベンショナルなサスペンションを採用するノーマル(バージョンL)から試乗をスタートします。
パワートレインのハードは先に登場した「RAV4 PHV」と共通ですが、エンジンはハイオク仕様、リアモーター(E-Four)をより積極的に使う設定とより走りに振ったセットになっています。バッテリーは18.1kWhで航続距離は88km(WLTCモード)です。
まずはEVモードで走ります。一般的には電動車といっても色々な音がしますが、NXはシステムからのノイズはもちろんロードノイズも見事にシャットダウンされており、本当に音もなくスーッと走り始めます。
この辺りはレクサスのDNAのひとつ「静粛性」が活きています。動力性能も2トン近い重量を軽々と走らせる力強さや瞬発力を備えられ、普通に走らせるならこれで十分でしょう。
ただ、このシステムの本当の凄さはHVモードです。モーターに加えてエンジン出力のプラスでシステム出力は309馬力。
試しに高速道路の合流でアクセル全開を試してみるとスポーツカー顔負けの加速力で「おーっ、速い!!」と声が出てしまうほど。
これは単なるPHEVの革を被った「次世代パフォーマンスユニット」と呼んでもいいと思っています。
ちなみにエンジンノイズは車速の上昇に合わせてエンジン回転が上がる設定なので、それほどノイジーには感じませんでしたが、チャージモード時はちょっと気になるレベルです。
さらに驚いたのはフットワークです。走り初めて即座に感じたのは、「本質で勝負」という所です。
それはサス取り付け部やサブフレームなどの局部剛性や剛性バランス/連続性にも考慮した構造を持った「車体」、デュアルピニオン式を採用する「ステア系」、応答性が高い「ハンドリング」など基本性能を徹底して磨い抜いたうえで、レクサス独自の「スッキリと奥深い」走りがプラスされています。
その結果、ステアリング切り出しのスッキリ感、リニアな応答性、サスペンションのスムーズな動きなどは、ライバルとなる欧州プレミアムブランドと比べてもそん色ないレベルに来ています。
加えて、その高性能を気負いなく誰でも実感出来るという意味では、逆に彼らを超えている部分もあると思っています。
乗り心地はバッテリー搭載による低重心化と前後重量配分適正化がいい方向に働いており、バネ上の振動の収まりの良さや重量を活かしたシットリとした乗り味なども相まって、上級のRXを超える凹凸を超える際のアタリの優しさとフラット感を実感しましたが、これもレクサス最良の快適性です。
ひとつ気になったのはシートで、掛け心地は良好ですがサポート性が今ひとつ。
ワインディングだけでなく一般道のコーナリング時も体が支え辛いのが少々気になりました。
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