ハイエース乗りのプロが見る!日産新型「キャラバン」何が変わった? 大幅改良の中身とは

2021年10月20日に日産「キャラバン」がマイナーチェンジを実施。商用バン市場で高いシェアを持つトヨタ「ハイエース」に勝てるのでしょうか。ハイエースで全日本ラリーに挑む国沢光宏氏が解説します。

商用バン市場で「ハイエースに勝てるか」 キャラバンは何が変わった?

 日本市場に於いては世界最強といわれるトヨタ「ハイエース」を相手に、30%のシェアを持つ「隠れた実力車」キャラバンが比較的大がかりなマイナーチェンジをおこなった。
 
 ここまで読んで「NV350キャラバンでは?」と思うだろうけれど、商用車に”NV”を付けるルノーとの距離が離れたらしく、日産の伝統である「キャラバン」でいいだろ、となった?

7速の多段化ATで走りは変わった? ハイエースのプロが新型キャラバンを解説!
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 本来ならマイナーチェンジなどせず、その分を値引き対応にしたら売りやすいのだろうけれど、環境規制など徐々に厳しくなるし、安全に対するニーズも高くなっていく。

 キャラバンとしては「そろそろアップデートしないと厳しい」という状況になってきたそうな。

 だったら合わせて商品性向上までやりましょう、ということです。

 大きい変更点はふたつ。まずパワーユニット。今回、ガソリンエンジンのみ改良された。

 131馬力/178Nmという、ハイエースの136馬力/182Nmに届いていない出力は同じながら、排出ガスのクリーン度向上と、ATを5速から7速に変更することで、燃費と動力性能を向上させています。

 マイナーチェンジ後のスペックを見ると、今まで燃費や加速性能、静粛性といったすべての項目でハイエースに負けていたが、例えば燃費はハイエースの10.7km/Lに対し10.5km/Lまで肉薄。

 0-100km/h加速も同等。120km/h巡航の静粛性でハイエースに勝っている。

 総合して評価すれば、従来5%くらい負けていたものの、大差なくなったということです。

 ふたつ目はADAS性能。いわゆる自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)の強化である。

 従来モデルにも自動ブレーキが付いていたけれど、レーダーしか付いていない旧式。

 停止車両に対する自動ブレーキ機能のみで、カメラが無いため歩行者は検知すら出来なかった。

 マイナーモデルになり、何とモービルアイ製のカメラ+レーダーという新しいタイプにグレードアップ。

 モービルアイを使う日産のADAS性能は世界トップクラスといって良い。

 最新の乗用車とまったく同じ機能を持つから、安心して運転出来るようになった。当然ながら「サポカーSワイド」対応。

 商用車は走行距離が長いため、乗用車以上にほかの車両や歩行者に危害を与えない機能を持たせるべきだと思う。新しい世代のキャラバンなら安心です。

 そのほか、シート形状が大幅に改善され、ハイエースだと選べないシートヒーターもオプション設定された。

 シート表皮の抗菌化などは新型コロナの時代に嬉しいスペックかもしれない。

 紹介し遅れたけれど、フロントグリルの意匠が大きく変わっており、最近乗用車として使う人へのアピール度を高めたような気がします。

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