ついに黒船襲来!? 「中国EV」対日輸出を本格化か 日本市場を席巻する日はくる?

すでに電気自動車(EV)大国となっている中国ですが、ここにきて海外市場への展開が加速しつつあります。そんななか、商用車カテゴリーを中心に、ついに日本へも輸出がはじまるとの報道がありました。今後、中国製EVは日本を席巻していくのでしょうか。

勃興する中国製EV、海外進出が本格化

 2021年10月11日、「中国、商用EVを対日輸出 競合なく東風など1万台」というタイトルの記事が日本経済新聞に掲載されました。
 
 今後、中国製EVは日本を席巻していくのでしょうか。

今回、報道では中国製商用EVを日本に本格的導入という内容だったが、乗用車ではどうなるのか?(画像:NIOホームページより)
今回、報道では中国製商用EVを日本に本格的導入という内容だったが、乗用車ではどうなるのか?(画像:NIOホームページより)

 記事によると、中国の自動車メーカーが、おもに商用車カテゴリーの電気自動車(EV)で、日本に攻勢をかけるといいます。

 具体的には、東風汽車系などの大手自動車メーカーが日本の物流大手に対し、1万台ものEV小型トラックの供給を開始すると報道されています。

 世界各国でカーボンニュートラルやエネルギー政策が議論すべき課題となっている昨今、自動車産業ではそのひとつの答えとして、電動化を推進する企業が増加しています。

 主要自動車メーカーで電動化に無関心な企業は皆無であり、ホンダやゼネラルモータース、メルセデス・ベンツやアウディといった自動車メーカーが、近い将来のEV専業化を宣言しています。

 その背景には、環境問題への対策のみならず、高度に政治的な要素も入り混じっていると考えられるため、消費者は常に冷静でいる必要が求められますが、少なくとも今後しばらくの間、自動車産業が電動化の波に乗っていくことは既定路線といえるでしょう。

 そんな自動車産業の電動化をけん引しているのが中国および中国の自動車メーカーたちです。

 2009年にはすでに世界最大の自動車販売市場へと成長していた中国ですが、現在では2025年に「自動車強国」、つまり自動車生産国としても世界トップクラスへと成長することを目指しています。

 その核となるのが、「新エネ車」と呼ばれる環境対策車であり、当然EVも含まれます。

 中国は、「自動車強国」へ向けて、日欧米の自動車メーカーが多くのノウハウをもっている既存の内燃機関車ではなく、スタートラインを同じくできるEVで、国家の強力な支援のもとで躍進をねらうという戦略をとったのです。

 とくに、EVの心臓部ともいえるリチウムイオンバッテリーに関しては、原料となるレアメタルの確保なども含めて巨額の投資をおこなったことで、すでに世界最大級のシェアを持つまでに成長しています。

 また、多額の補助金や優遇政策を展開することで、EVをはじめとする「新エネ車」を、中国国内で大量に販売することに成功します。

 それにともない、大手メーカーから新興メーカーに至るまで、多種多様なEVが登場しました。

 その中身はピンキリといわれますが、なかには世界基準で企画開発されたというものもあるようです。

 例えば、「中国版テスラ」として名高いNIO(蔚来汽車)は、すでに2000億円ともいわれる巨額の費用を市場から集めており、「ES8」は「ET7」といった高級EVを発売しています。

これまでは、肥沃な中国市場での販売が主流でしたが、近年海外での展開が積極化し、上述のNIOは2021年にノルウェーでの販売を開始し、またドイツへの進出も明らかにしています。

 一方、日本では一部のバスや、並行輸入などで徐々に展開されつつありますが、ほかの輸入車メーカーのように本格的な導入の噂はまだ聞こえてきません。

 そうしたなかで、冒頭の商用EVに関しては、走行距離や時間などがある程度計算可能であることから、コストシミュレーションがしやすいこともあり、すでにいくつかの中国製EVを導入している企業もあります。

 こうしたコスト面で考えれば、今後中国製EVを導入するという企業は増えていくと考えられています。

【画像】中国EVが激かっこいい? 驚くデザインを見る(26枚)

「えっ!カッコいい!」 マツダの「スゴいSUV」登場! どこが良いの?

画像ギャラリー

1 2

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす

【NEW】自動車カタログでスペック情報を見る!

最新記事

コメント

本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。

7件のコメント

  1. ディーラーやトラブル保証などの対応が劣悪そう

    自動車となると持ってるだけで維持費取られるし
    故障したら立ち往生で事故に繋がるし交通網に悪影響出るし
    捨てて買い直したり諦めやすい安物の雑貨、家電や
    元々自力で加工する必要があるプラモみたいな
    自己責任任せの無責任市場はまかり通らない

  2. 品質的には日本製の優位はもはや怪しく。
    商用の乗用車、つまり社用車やタクシー、ハイヤーの線から大量導入が始まると思います。

  3. もう入ってきてるよね中国製造のEV、
    テスラ3とかwww

    • 「中国製」と「中国メーカー製」は全然違うことを知りましょう。

    • 中国製EVって書いてるから言ってるんだよ。
      現行輸入販売のテスラ3は中国製造車だからね。
      記事自体が中国企業のEVとは明確にちゃんと分けてない事を指摘してるって解ってます?
      まあボルボ&ポールスターもある意味中国資本の吉利(ジーリー)傘下だから
      スウェーデン起業だが中国資本だったり、
      バッテリー材料の多くは中国産出材だったりと
      もうなにを以って国産か中国輸入か分け隔てるのもバカバカしいのが実情で、
      もはや国籍超えてるグループ企業が大半のなか
      made inジャパン至上主義&中国バッシングも時代遅れだよ、ほどほどにしとけって事だよ。

  4. もうこれ日本は反ダンピング課税とか日本版スーパー301条とかで対抗して国内産業保護するしかないだろ。
    あと国内メーカーのEV開発支援も急務。

  5. 良い製品であれば、国内メーカーだろうと中国メーカーであろうと構わない。
    オーディオを少し趣味にしているけど、じり貧の国内メーカーより中国メーカーの方が活気があって、面白い製品がいっぱいある。
    世界を席巻した国内電機メーカーが軒並み衰退している現状を、バブルの頃に予想なんて出来なかったと同じく、車も同じ道を歩みそうな気がする。

    自分は日本に中国メーカーが来る事より、日本が中国メーカーに相手にされない未来を恐れるね。

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー