メルセデス・ベンツの世界販売が好調!「EQシリーズ」も右肩上がりの裏で残る不安材料とは
独メルセデス・ベンツは2021年10月6日、同年第3四半期まで(1月から9月)の世界販売台数を発表しました。
メルセデスのベストセラーモデルは「GLC」
独メルセデス・ベンツは2021年10月6日、同年第3四半期まで(1月から9月)の世界販売台数を発表しました。
それによると、メルセデス・ベンツ乗用車(smartブランド含む)の世界販売台数は161万7508台と、前年同期と比較し103%を記録しました。
なかでもハイブリッド車を含む電動車は、第1四半期だけで過去最高の18万4369台を記録。これは前年同期比で142.7%増と急増しました。とくにゼロエミッションの電気自動車(EV)「EQシリーズ」が好調で、「EQC」は1万7938台、「EQA」は1万3021台と記録的な販売台数を達成しています。
第3四半期ではこの2台でEQシリーズの販売の半数を占め、PHEVおよびEQシリーズは、前年同期比134.1%となる6万1652台を販売しました。
欧州ではすでに2021年8月から、フラッグシップモデル「EQS」が発売されています。
ダイムラーAGおよびメルセデス・ベンツAGのマーケティング・販売担当取締役のブリッタ・ゼーガー氏は「EQSは非常に多くの受注を獲得しています。さらに9月のIAAミュンヘンショーで初公開した『EQE』もメディアや販売店、お客さまから高い評価をいただきました。メルセデス・ベンツへの需要は、EVの時代になっても途切れることはありません」とコメントします。
2021年1月から9月までのメルセデス・ベンツ世界販売の特徴としては、高級モデルおよび高級ブランドの人気が挙げられます。
メルセデスAMGモデルが11万6394台と前年同期比で130.6%となったほか、「Gクラス」が3万1637台(同129.6%)、メルセデス・マイバッハが1万809台(同141.8%)となりました。さらに新型にフルモデルチェンジした「Sクラス」は6万2306台と、145%を達成しています。
市場ごとに見ていくと、アジア太平洋地域の販売台数は78万8713台(同105.6%)と過去最高を達成、そのうち中国では59万2203台となりました。
欧州では52万8180台(同96.5%)、そのうちドイツでは15万2514台(同79.9%)でした。また北米では24万8086台(同108.6%)、うちアメリカでは21万5776台(同109.6%)という数字になりました。
ちなみに単一モデルとして、世界でもっとも販売されたメルセデス・ベンツモデルはSUVの「GLC」、続いて「Eクラスセダン」となりました。
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2021年のこれまではメルセデス・ベンツは好調でしたが、ただし懸念もあります。2021年第3四半期(7月から9月)だけで見ると、世界全体の販売台数は43万4784台と前年同期比で69.5%にとどまります。
これは半導体の供給不足が深刻化し、需要があるにも関わらず全体の生産・販売に影響が出ているためです。とくにこの9月は世界的に納車に影響が出ているといいます。半導体チップの供給状況は依然として不安定で、供給不足は2021年第4四半期においても生産および販売に影響を及ぼすと予想されます。
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