急激なEVシフトはなぜ? メルセデス・ベンツ「EQシリーズ」続々登場の理由とは
メルセデス・ベンツのEVシフトが止まりません。先日ドイツで開催されたモーターショー、IAAモビリティでは、世界初公開が「EQE」「AMG EQS」「メルセデス・マイバッハEQS」「コンセプトEQG」「コンセプトEQT」、さらに欧州初公開の「EQB」と、まさにフルラインナップでEVを発表しています。その理由とはどういったことでしょうか。
IAAで多くの「EQシリーズ」を世界初公開したメルセデス
メルセデス・ベンツは2021年9月7日より開催された「IAA MOBILITY」において、「Lead in Electric」をテーマに数多くの電気自動車(EV)を出品しました。
ずらりと名前を挙げれば、世界初公開で「EQE」「AMG EQS」「メルセデス・マイバッハEQS」「コンセプトEQG」「コンセプトEQT」、さらに欧州初公開の「EQB」と言った具合です。それぞれに、どんなクルマで、メルセデス・ベンツのEQシリーズが目指すものを紹介します。
EQEは、メルセデス・ベンツの電動アーキテクチャー「EVA2」から生まれた、プレミアムEVセダンです。ちなみにEVA2を用いた最初のモデルは、春にデビューしている、さらに大きなEVセダンのEQSとなります。
EQEは名前のとおりに、メルセデス・ベンツ「Eクラス」に相当するモデルです。EQSと同様に、つなぎ目のない丸みを帯びたボディに、フロント部の短いキャブフォワード・デザインが特徴となります。90kWhのバッテリーを搭載し、航続距離は660km(WLTPモード)を誇ります。2022年の中頃に世界で発売される予定です。
AMG EQSは、フラッグシップEVセダンEQSのハイパフォーマンスバージョンです。
発表されたのは「AMG EQS 53 4MATIC+」。ふたつのモーターで前後輪を駆動する4WDで、最高出力は484kW(658馬力)・最大トルク950Nm。オプションでさらなる高出力化も可能となり、そのときは最高出力560kW(761馬力)・最大トルク1020Nmにも達します。0-100km/hの加速は3.4秒という驚異の性能を有します。
メルセデス・マイバッハEQSは、メルセデス・ベンツのさらに上をゆく超ラグジュアリー・ブランド「メルセデス・マイバッハ」初のEV版です。
EQSとありますが、メルセデス・ベンツEQSのセダンではなくSUVです。じつはベースとなるEQSにもSUVバージョンが2022年から量産されるとか。どちらにせよ、マイバッハと銘打たれたモデルですから、豪華絢爛のインテリアが最大の特徴です。また、室内にあるマイバッハ専用の巨大な曲面画面、MBUXハイパースクリーンも見どころです。
コンセプトEQGは、人気オフローダーである「Gクラス」をEVとしたもの。Gクラスの特徴的なルックスはそのままに、オール電動化がなされています。
伝統のラダーフレーム構造は継承されており、その内部にバッテリーを搭載することで重心は非常に低くなっているとか。低速トルクに優れるモーター駆動ということで、優れた登坂能力や牽引能力ができるそうです。
排ガス皆無、環境に最高に良い石油に依存した社会から前進だ。