1000万円オーバーだった「アルピナ B3」を300万円台で購入するのは幸せか!?
BMWとの協力関係により、オリジナルモデルよりもコンフォート性能を突き詰めると同時に、BMW Mモデル並の運動性能を備えているのが特徴のアルピナ。そのなかでも、3シリーズをベースにした「B3」シリーズは、至高の快適性と圧倒的な走行性能で人々を驚かせてきましたが、今回はそんなBMWアルピナ車のなかでも2世代前となるE90のB3を狙うべきなのかを解説します。
いつの世代でも究極の足回りは変わらない
中古車の選び方においては、人それぞれのさまざまな軸(考え方や最重要視する項目)があって然るべきだ。だが、もしも「お買い得か否か?」ということを軸にするのであれば、今、E90世代のアルピナ「B3」ほどお買い得な中古車はないのではないか……という気もしている。
BMWのノーマル車に独自のさまざまな“調理”を加え、自社の完成新車として販売する「自動車メーカー」であるところのアルピナ。
そのエンジンの味わいは、一般的には「絹のよう」とされているBMW製エンジンのフィールを、さらに数倍きめ細やかにしたニュアンスであり、足まわりは、かなりしっかりめにダンピングが利いているにもかかわらずソフトなタッチであるという、ほとんど魔法のようなものだ。
筆者も過去にE46世代(E90の1世代前)の「B3 S」という後期型アルピナ車に乗っていたが、自営業者になりたてだったせいかローンの重圧に負けて(正確には「……もしもこの先、仕事が減って払えなくなったらどうしよう?」との不安に押しつぶされて)売却してしまったことを、今でも悔やんでいる。
あんなにも全身すべてのタッチにきめ細やかな感触が横溢していたクルマを、筆者は寡聞にして知らない。それゆえ是が非でもローンを完済しつつ、私はあのスポーツセダンに乗り続けるべきだったのだ。
まぁ私の話はいい。問題はE90世代のアルピナ「B3 ビターボ リムジン」についてである。
●もうひとつのアルピナマジック
当然ながらE90世代のアルピナ B3のエンジンは「絹×数倍」であり、足まわりはほぼマジックだ。それゆえ、新車時には車両本体だけで約1000万円の値段が付いており、オプション装備や諸費用等も含めた総額は1200万円ほどであったはずだ。
それが今や、車両価格で330万円も出せば「かなりいいやつ」が買えてしまうのである。
これも実はひとつの「アルピナマジック」で……といっても、良い意味での魔術ではなく比較的ネガティブな意味でのそれなのだが、アルピナというのは新車時から数年は高値を維持するが、その後は割とあっという間に(比較的)安値となるのだ。
フェラーリのV8ミッドシップモデルであれば、何年たってもなかなか大きくは値落ちしないどころか、場合によっては値上がりしたりもする。
しかしアルピナは……スペシャルなクルマであるにもかかわらず……その他の一般的なドイツ車とほぼ同じように、あるタイミングを境に売価(および、それと連動したリセール価格)は大きく下がる。
これこそが、約15年前の筆者が怯え、そして怯えた結果として早々に、値があまり下がらぬうちにB3 Sを手放してしまった理由のひとつである。
E90のB3は記事の価格で程度の良い車が見つかれば、良いでしょうね。
私は E34のB10 を中古で購入し20年以上乗っていましたが、維持費はそれなりにかかりました。
多分新車の320dが買えるくらいは支出しています。
最後は、排気周り、エアコン周り、配管周りの補修支出の恐怖に負けて手放してしまいましたが、本当は手放したくない良い車でした。
現在は F30のD3ビターボに乗っていますが、アルピナから離れられない身体になっています。
アルピナを購入するのなら、購入価格の3割はとりあえずのメンテ予備費として確保しておく事をお勧めします。
アルピナマジックを永く味わいたいのなら、タイヤ、ショック、ブッシュのメンテは必要でしょうし、、。
手を入れれば入れただけ、気持ち良い走りをするんですよね〜 アルピナは 笑