純ガソリン車は最後!? 日産新型「Z」は歴代モデルの集大成! 半世紀におよぶ歴史に迫る

7代目となる新型「Z」が北米で発表されました。日産が誇る日本のスポーツカー「フェアレディZ」の最新モデルには、どんな歴史が込められているのでしょうか。

日産「フェアレディZ」がたどってきた歴史とは

 2021年8月18日に、米・ニューヨークで日産新型「Z」(日本名:フェアレディZ)の北米での市販モデルが世界初公開されました。

「Z」のサブネームが付けられてからは7代となる新型モデルには、歴代モデルの要素が数多く盛り込まれています。

初代「フェアレディZ」と新型「Z」
初代「フェアレディZ」と新型「Z」

 純ガソリンエンジン車としては最後になるであろう新型Zは、これまでのZの集大成ともいえるモデルですが、歴代モデルはどのような進化をたどってきたのでしょうか。

●フェアレディZとなった「S30/31」型

 それまで英国調の2シーターオープンカーだったダットサン「フェアレディ」に後継モデルとして、S30型フェアレディZが1969年に登場。

エンジンは直列6気筒の2リッター(L20型)、2.4リッター(L24型)、2リッターDOHC(S20型)が搭載されました。

 直列6気筒は全長が長いため、ボディの全長に占めるエンジンフード部分も長くなることから「ロングノーズ、ショートデッキ」を採用。古いジャガーやフロントエンジンのフェラーリ流のスタイルとなり、しかも安価であったことから、このモデルはアメリカで大人気となりました。

 そして、このロングノーズ、ショートデッキスタイルが、これ以後のフェアレディZの伝統となっていきます。

 フロントマスクのバリエーションでは、「ラジエーターグリルが開口しているZとZ432の標準マスク」「フロント前端を延長し、ラジエーターグリルを隠し、ヘッドライトにカバーを装着した240Z-G」「標準マスクのままヘッドライトにカバーを装着した、240Z-L」の3種類がありました。

 さらにモデル途中には、ホイールベースを延長した4人乗りの「2by2」を追加設定しています。

 なお「S31型」は「S30型」排出ガス規制対策後の型式です。

●GTカーの性格を強めた「S130型」

 2代目の「S130型」は、1978年に登場しました。

 排出ガス規制の強化をクリアしつつ、さらにパワーアップを図るためS130型は新たなエンジンバリエーションを設定し、2.8リッターエンジンを追加しました。

 しかしスポーツカーらしい軽快さは薄れ、グランドツーリングカー的な性格に変わっていきます。

 スタイルは、S30型を感じさせる思わせるフロントマスクの形状となり、2代目モデルにして伝統となった形です。

 モデル途中には屋根の一部が開く「Tバールーフ仕様」や、2リッターL型ターボエンジン搭載車を追加設定、高性能ぶりの復活とバリエーションを拡大していきます。

●エンジンをV6に変更した「Z31型」

 Z31型は1983年に登場しました。この時期にメーカーの型式規則が変更されたため、記号がZになったのです。

 エンジンは、伝統の直列6気筒から新型のV型6気筒に変更されました。

 V型エンジンは直列4気筒並みの長さであるために、本来であればロングノーズは不要です。しかし、ロングノーズがフェアレディZの伝統になっていたので、このスタイルを取ったのでしょう。

 特筆すべきはエンジン性能で、とくに3リッターターボエンジンは当時の国産車最強の230馬力を発揮しました。

 1985年には新開発の2リッター直列6気筒ターボエンジン(RB20DET型)を搭載。さらに1986年には大幅なマイナーチェンジでボディが丸みを帯びるとともに、3ナンバー車は輸出仕様と同じワイドフェンダーを採用して迫力を増しています。

 同時に3リッター自然吸気エンジン(VG30DE)を追加し、スパルタンさを取り戻していったのでした。

【画像】ついに新型「Z」登場! 歴代モデルの進化を辿る(35枚)

まさか自分のクルマが… 高級外車のような超高音質にできるとっておきの方法を見る!

画像ギャラリー

1 2

【NEW】自動車カタログでスペック情報を見る!

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす

最新記事

コメント

本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー